「黒い雨/井伏鱒二」を読んだ
また読みたくなって読んだ「黒い雨/井伏鱒二」(新潮文庫)。
昔受験勉強をしているとき、原爆が投下された年を「1945(ひどくよごした)」で憶えたが、改めて読んでみると、ほんとの惨事だったを再認識。被爆者である主人公と"
黒い雨"にうたれ、原爆病に蝕まれてゆく姪の姿を、様々な人間の手記を綴った形で描かれている。
広島は仕事関係で何回か行ったことはあるが、原爆ドームとかを訪れたことはない。ただ広島球場の横を流れる川を見て、小学生の頃読んでショックを受けた漫画「
はだしのゲン」の焼け爛れた人間のシーンを思い出した。この小説「黒い雨」の中で心に留まった言葉は「...戦争はいやだ。勝敗はどちらでもいい。早く済みさえすればいい。いわゆる正義の戦争よりも不正義の平和の方がいい。...」。こういった本とか漫画って、今の子供たちも読んでるのだろうか?
明日から2泊3日で、中国・上海に出張。最近アジアに出張するたびに、靖国参拝問題など過去の歴史問題のことが脳裏に浮かぶ。改めて、いろいろ考えさせられる1冊でした。
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