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Tuesday, August 21, 2007

「オーデュボンの祈り/伊坂幸太郎」を読んだ

  最近ほんとにはまってる伊坂幸太郎氏。 で、伊坂氏のデビュー作「オーデュボンの祈り」 (新潮文庫)を読んだ。
  コンビニ強盗に失敗し、逃走し、気付くと見知らぬ島にいた主人公"伊藤"。この島は仙台沖にある「荻島」という名前の島。 ここは江戸時代から外部と遮断された鎖国状態にある。ここに住む人々は、嘘しか言わない画家"園山"とか、 警察も暗黙了解している殺人を許された男"桜"とか、体重300キロの"ウサギさん"とか、人の言葉を話し、 未来が見えるカカシ"優午"などなど、不思議な人々ばかり。そんな中、殺人事件(殺カカシ事件?)が起こり、 極悪非道な警察官"城山"がからんだり、伊藤の元彼女"静香"がからんだり、すべての登場人物がひとつの「この島に足りないもの」に向けて、 集約していく。
  最初、この小説のTitleにある「オーデュボンってなんだろ?」って思っていたけど、 この"オーデュボン"とはアメリカの画家・鳥類研究家"ジョン・ ジェームズ・オーデュボン John James Audubon"のこと(初めて知った)。で、 人間が乱獲のため絶滅させた"リョコウバト"(これも初めて知った)、 そして彼が描いたこの鳥の絵も重要なKey Item。
  ともかく、謎解きとちょっとしたヒントやItemがいたるところにちりばめられてて、それがパズルのようにつながって、 「この島に足りないもの」が読み終わる前にわかった瞬間、ちょっとうれしかった。そんな感じのミステリー小説のフリをしたファンタジー小説。
  というわけで、次は「重力ピエロ」に突入中。 とりあえず飽きるまで伊坂Worldにはまってみよう。

cf.伊坂幸太郎 読破 List
- ラッシュライフ
- チルドレン
- 陽気なギャングが地球を回す
- 終末のフール
- オーデュボンの祈り

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Comments

こんばんは。

ずいぶんと昔にくるりの武道館LIVEでTBさせていただいた者です。あの時はコメントいただいてありがとうございました。


ところで、伊坂さんハマってますか‼

僕も伊坂先生は大好きで、現時点で出版されている作品はデビューから順番に読み倒しました‼個人的には「砂漠」「チルドレン」「死神の精度」が大好き‼です。てか、すべて好き過ぎます。

ネタばれとか無いんで僕のブログの左下の検索エンジンで「伊坂」で検索してみてください。この上なく暇な時に。


てか、いきなり現われて長文失礼いたしました。

Posted by: こうたろ | Wednesday, August 22, 2007 01:44

>こうたろさん
ご無沙汰してます。
まだまだ、伊坂氏作品ははまりかけた状況ですので、早速遊びに行きますね。

Posted by: emam | Thursday, August 23, 2007 00:48

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» オーデュボンの祈り(伊坂 幸太郎/著) [活字中毒のブックレビュー]
外界から孤立した島、そこには予知能力を持ちしゃべるカカシや冷酷な殺し屋、太りすぎて動けなくなったうさぎがいて……。絶対にありえない、でももしかしたらどこかにありそうなパラレルワールドが本書オーデュボンの祈りの舞台です。コンビニ強盗未遂で護送中の"伊藤"を乗せたパトカーが事故に遭い、気がつくと孤立した島にいたところから物語は動き出します。あちこちにちりばめてある伏線が最後に綺麗に解き明かされる様は、まさしく伊坂ワールド。見事です。"この島に足りなかったもの"ラストシーンはなんだ...... [Read More]

Tracked on Wednesday, August 22, 2007 17:01

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