「疾走/重松清」を読んだ
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border="0" /> 以前からずーーっと気になってたインパクトある装丁。で、
二子玉川の紀伊国屋書店で買った
"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E6%9D%BE%E6%B8%85">重松清氏の
「疾走」<
"http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200412000060">上/下>(角川文庫)について。
干拓地と水平線が広がる町。教会に行きながら、ただただ陸上に励むす14歳のシュウジは、
寡黙な父と気弱な母と優秀な兄に囲まれ暮らす。そんな町にリゾート開発計画"ゆめみらい"が持ち上がり、兄が犯したある犯罪をきっかけに、
一家は崩壊する。そんな主人公シュウジの背負った過酷な人生の話。
"地域差別"とか"引きこもり"とか"家庭内暴力"とか"一家離散"とか"聖書"とか"思春期的性衝動"とか。
"孤立"と"孤独"と"孤高"とか。どっかで歯車がおかしくなって、どんどん不幸に不幸が重なって堕ちていく人生。それを生き急ぐシュウジ。
まさに疾走。こんなにも残酷で、無慈悲で、そして無力で救いようのない小説は、初めて読んだかも。で、小説の初めから終わりまで、
ずーとシュウジのことを"おまえは..."と語っている第3者的な視点が、さらに無力感に拍車をかけて、
暖かくも冷徹に物語を進めている気がする。
誰か、いっしょに生きてくれませんか?...。
あまり重くて、胸に迫る切実なものが伝わる小説と思う。読んだあとに結構引きずられるので、お薦めとは言えないけど、
自分は読んでよかったと思う。
cf.重松清 読破 List
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2007/05/post_0068.html">流星ワゴン
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2007/11/post_1b9d.html">いとしのヒナゴン
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2007/12/post_0e0f.html">疾走
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