「川の深さは/福井晴敏」を読んだ
お薦めということで、会社のSktkさんから借りて読んでみた福井晴敏氏の
「川の深さは」
(講談社文庫)について。
元警官で今はダラダラと生きる警備員の"桃山"。そこに突如として現れた傷ついた少年"保"と、共に行動する少女"葵"。
「彼女を守る。それがおれの任務だ」と言い、巨大な権力と孤独に戦う"保"を見ていくうちに、"桃山"は警察組織に嫌気がさし、
くすぶっていた熱い思いを思い出してゆく。そして、
新興宗教団体"神泉教"によると報じられる地下鉄爆破事件と関係諸国を巻き込んだ国防に関わる事実の関連を知り、
激しく日本の暗部と戦い暴いていくという物語。
特殊な訓練を受けた少年がその任務を果たす過程で、不条理な日本と向き合う姿に共感していく元警官が大きな筋書きなんだけど、
信頼している者同士の強さとか、命をかけて守るべき人がいる人間の強さとか、結構感動します。
自分自身は軍事的な兵器的な国防的な知識はまったくなくて、途中頭が混乱しがちだったけど、
後半に向けての息も詰まるような戦闘シーンは凄いです。
ところで、「あなたの目の前に川が流れています。深さはどれくらいあるでしょう?」という質問に対しての4つの選択肢
「1.足首まで 2.膝まで 3.腰まで 4.肩まで」。自分は「3.腰まで」かな。
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