« 旬菜料理 品川由庵 | Main | 駒沢 #47 & cafe Birdie NaNa #2 »

Friday, February 29, 2008

「ヒート アイランド/垣根涼介」を読んだ

 去年の秋頃、映画化されたということで、どこかでひっかかってた垣根涼介氏の 「ヒート アイランド」(文春文庫)を読んでみた。
  渋谷の"Cafe Bar Red Cross"でFight Partyを開き、Street GangのTopにのし上がった"雅"の頭(ヘッド)の"アキ"と"カオル"。ある日仲間達が、ヤクザが経営する非合法Casinoから、 3人組の男たちが強奪した大金を持ち帰ったことで始まった、雅チームと窃盗Groupと2つのヤクザの攻防戦がこれ。
  ヤクザや政治家の裏金など、あまり心が痛まない金を狙う窃盗Groupの"柿沢"と"桃井"。 今の時代の閉塞感や危機感を感じて、体によい食生活や金銭感覚を持つ"アキ"と"カオル"。結局どちらも、 最悪な社会の中でNGを出して生きている。
  そして、この小説が面白いのは、社会から完全にDrop Outしたものたち(ヤクザや窃盗団)と、 その境からはみ出しそうになっている若者達の微妙なBalance状態。それらを伝えるCharacter設定とSpeed感溢れた心理戦。 そして最後の銃撃戦。"アキ"はこれからどんな戦いを乗り越えて、完成された男になっていくんだろう。
  それにしたも渋谷を舞台にしたこの小説。登場する道順とか建物とか、頭の中にその風景が浮かび、ほんとにReal。 初めて読んだ垣根涼介氏の作品。また気になる作家に出会えました。

|

« 旬菜料理 品川由庵 | Main | 駒沢 #47 & cafe Birdie NaNa #2 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「ヒート アイランド/垣根涼介」を読んだ:

« 旬菜料理 品川由庵 | Main | 駒沢 #47 & cafe Birdie NaNa #2 »