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Monday, March 17, 2008

「魔王/伊坂幸太郎」を読んだ

  やっぱ面白いと思った伊坂幸太郎氏。 で、お金もないので世田谷区中央図書館で予約して、氏の作品を借りまくった。その中から読んだ「魔王」 (講談社)について。
  この小説、"自分の念じた言葉を誰かにしゃべらせる"という超能力に気づいた兄が、 台頭するカリスマ性高い若き政治家に対決を試みる話"魔王"と、その続編として、 強いツキと直感という超能力を持ったその弟の話"呼吸"の2つの話から成り立っている。
  今回読んだこの「魔王」 は、今まで読んだ伊坂幸太郎氏のミステリー小説とは異なるTasteの作品。いろんな人の心にある魔王という力が、 本人を蝕むあたりの残忍さやどす黒さとかが描かれてて、氏ならではの、複雑な関連性の複線やオチというものがあまりない。 残忍だけど淡々と静かに進むようなバランスになってる小説。特に続編の"呼吸"は、弟の恋人の観点から話が進み、山の中で一日中、 呼吸だけを感じ、鳥の出現を待っているという弟の日常などほんと静謐なTone。その中で、なにかがザワザワ蠢いてる感じ。
  ほんと今まで感じた伊坂氏とは明らかに違う小説。自分の中で、Isaka Worldが広がりました。

cf.伊坂幸太郎 読破 List
- ラッシュライフ
- チルドレン
- 陽気なギャングが地球を回す
- 終末のフール
- オーデュボンの祈り
- 重力ピエロ
- アヒルと鴨のコインロッカー
- グラスホッパー
- 死神の精度
- 魔王

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

何となく、岩手山を見に行きたい今日この頃。

相変わらずガンガン読んでますねぇ。
私も、死に神の精度に続いて、ちょうど今、魔王を読んでいるところです。
今日の通勤途上で、呼吸の冒頭に入りました。
仰るとおり、テイストが異なりますね。でも、伊坂さんワールド。千葉さんが出てきてドキっとしました。

Posted by: sktk | Tuesday, March 18, 2008 11:32

>sktkさん
昨日はほんとお疲れ様でした!
そうなんすよ、千葉さん登場です。今までと違う感じが新鮮でした。
で、この「魔王」の後、「砂漠」と「フィッシュストーリー」を読了しました。で、今は斉藤和義さんとの共著「絆のはなし」を呼んでます。もう、オタク魂に火がついてる状態です。。。

Posted by: emam | Wednesday, March 19, 2008 22:53

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» 本の模様 03212008 [つき指の読書日記]
 読書の醍醐味は小説にある。本がやみつきになる切っ掛けは、感動させらてた文学との出会いが大きいのではないか。  毎日、検索サイトから多くのブログを読ませてもらっているが、意外と小説をこまめに発表しているところに行き着くことがある。プロの水準というものがあるかどうかは知らないが、熱心さには感心させられることの方が多い。  プロ作家にしても前ほど売れていない。文芸雑誌の実売も極端に落ちている。本になってもベストセラーになるものは限られている。小説家として俗に食えない状態だという。素人の小説...... [Read More]

Tracked on Thursday, March 20, 2008 18:41

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