「図書館の海/恩田陸」を読んだ
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam//media/img_20080719T234419508.jpg"
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"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%A9%E7%94%B0%E9%99%B8">恩田陸氏。
続いては、世田谷中央図書館で借りた「
"http://www.shinchosha.co.jp/book/123416/">図書館の海」
(新潮文庫)について。
これ、恩田氏の短編集。「春よ、こい」,「茶色の小壜」,「イサオ・オサリヴァンを捜して」,「睡蓮」,「ある映画の記憶」
,「ピクニックの準備」,「国境の南」,「オデュッセイア」,「図書室の海」そして「ノスタルジア」の10の短篇集。
サイドストーリーやSFやホラーがなど、様々な10種類の話。
で、ひっかかったものをあげてみます。
「春よ、こい」。新古今和歌集の紀貫之の歌とか似た感じ歌と、香織と和恵。
この違いや流れがLoop&Loopしていて、こんがらがったままに読了。これをデジャ・ヴっていうのでしょうか??
「茶色の小壜」。完全にホラー。気になりだすと止まらない、同僚"三保典子"のこと。主人公のストーカー体質とあいまって、
逃げられない世界を作り出してる。
「睡蓮」。自分まだ未読の"麦の海に沈む果実"に登場する水野理瀬の幼少時代が描かれてるとのこと。#
睡蓮の下にはきれいな女の子が埋まっている、池の底の暗い泥の中に埋まったきれいな女の子からでなきゃ、あんなきれいな花は咲かないんだ
#。不思議な精神世界。
「ピクニックの準備」。あの"夜のピクニック"の前夜の話。甲田貴子と西脇融。この2人が、
これから始まる夜のピクニックでどうなったかを知ってるだけに、やさしい気持ちで読めた。
「国境の南」。これも完全にホラーで犯罪。でもなぜか妙に余韻が残る話。
彼女は本当に南の国へ行ってしまったのか?
そして、「ノスタルジア」。遠い昔の記憶と、それが引き起こす不思議な体験。
頭の中だけという精神世界でのみ起きていることなのか、実際に起きていることなのか。これもジワジワして、ゾクッとする話。
自分自身、ホラーな恩田氏の作品はまだ読んでいないので、ちょっと新鮮に読めた短編。ただ、個人的には正直物足りない印象もあり。
ともかく、この短編集が奥田氏のホラーな世界へ導くきっかけになった。次はおっかなくてゾクッとする彼女の長編小説を読んでみよう。まさに、
ホラーな夏、日本の夏。
cf.恩田陸 読破 List
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2007/03/post_dd7f.html">夜のピクニック
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2008/06/february_moment_6052.html">
ねじの回転-February Moment
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2008/06/post_93e7.html">ライオンハート
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2008/07/post_c535.html">ドミノ
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"http://emam.cocolog-nifty.com/emam/2008/07/post_8975.html">図書館の海
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