「ララピポ/奥田英朗」を読んだ
二子玉川の紀伊国屋書店で気になって読んでみた奥田英朗氏の
「ララピポ」
(幻冬舎文庫)について。
対人恐怖症のフリーライター、NO!と言えないカラオケBOX店員、風俗専門のスカウトマン、文芸コンプレックスの小説家、
捨てられない専業主婦で一応女優、そして、デブ専のテープリライター。社会の負け犬たちが引き起こすトラブル連鎖を描いた群像小説。
向上心や道徳心を持ち合わせてない社会不適合者たち。でも彼らは欲望だけは持ってる。そんな弱者な彼らは、格差社会の中で、
さらに弱いものから奪い続ける。今の時代の閉塞感とか裏社会を描き、正直、えげつなくて下品で卑猥な描写が多い小説。だけど、終りの方で、
Titleの"ララピポ"の意味がわかったとき、不思議な爽やかさが伝わってきた。やっぱ世の中、いろんなやつがいて、いいんだよね。
それにしても、ひさびさに読んだ奥田英朗氏の作品。いろんなとこに伏線がちりばめられてて、相変わらずのうまい構成。また、
読みたくなった奥田英朗氏。
cf.奥田英朗 読破 List
- サウスバウンド
- イン・ザ・
プール
- 空中ブランコ
- 東京物語
- 邪魔
- 真夜中のマーチ
- ウランバーナの森
- 最悪
- ララピポ
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