「Die Falscher/The Counterfeiters/ヒトラーの贋札」を観た
第80回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したオーストリア作品「Die Falscher/The
Counterfeiters/ヒトラーの贋札」(2007/Cinema/TV)を観た。
あらすじはこんな感じ。第2次世界大戦中1936年のBerlin、
Passportや紙幣などの偽造を行うプロの贋作(がんさく)師"Sorowitsch"(通称Sarry)は、
犯罪捜査局の捜査官"Herzog"少佐に連行される。捕らえられた彼の収容先は、犯罪者の送られる刑務所ではなく、
ユダヤ人を対象にしたザクセンハウゼン強制収容所。そのユダヤ人強制収容所の一画に、各地から集められた職人たちが働く秘密工場があった。
Sarryは、そこでかつて自分を逮捕したHerzogが、大量の贋ポンド紙幣をばら撒き、
イギリス経済を混乱させるための"ベルンハイト作戦"の指揮を執っていることを知る。作戦が成功すれば、家族や同胞への裏切りに。
しかし完成できなければ、死が彼らを待っている...。
国家による史上最大の贋札事件と言われる"ベルンハルト作戦"を題材にしたHuman Drama。
ナチスから紙幣贋造を強要されたユダヤ人技術者たちの苦悩がこの映画のTheme。
この作戦で実際に贋造されたポンド札は1億3,200万ポンドとのこと。苛酷な環境下に置かれ、死と隣り合わせの一般収容所に比べ、
この秘密工場での待遇は破格といえるほどけど。ナチスへの協力の負い目と、「生きたい」という思いの矛盾の中で、苦悩する技術者達。
それにしても、ナチの収容所でこんなことが行われていたなんて、まったく知らなかった。で、この作品、ほんと淡々と描かれてる。
淡々と虫けらのようにユダヤ人たちを殺すし、淡々と紙幣贋造が進む。そんな淡々した中でも、人物描写は細かい。で、この映画のCopyは、
"完璧な贋札。それは俺たちの命を救うのか。それとも奪うのか"。なにかが残った作品。
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