「Le scaphandre et le papillon/The Diving Bell and The Butterfly/潜水服は蝶の夢を見る」を観た
なんとなく気になっていた映画「Le
scaphandre et le papillon/The Diving Bell and The
Butterfly/潜水服は蝶の夢を見る」(2007/Cinema/TV)を観た。
簡単なあらすじを。雑誌"ELLE"の編集長であるJean-Dominique Baubyは、
妻と3人の子供達と穏やかに暮らしていた。ある日、Jean-Doは脳溢血に襲われ、運動機能を完全に失ってしまう。で、
彼が唯一動かせたのは左目のまぶたのみ。しかし、彼は言語療法士の献身的な指導により、目のまばたきによって、意思を伝える事を学んでいく。
やがて、彼はそのまばたきで自伝を書き始めた。そして、彼の記憶と想像力は、動かない潜水服ような体から蝶のように飛び立っていった...。
この話、実話のようだけど、体の自由を失った男が20万回の瞬きを言語化することで、自伝を書き上げたというもの。で、
この編集長の根性も凄いけど、それを支えた家族、医者、言語療法士、そしてまばたきを根気強く、文字に起こした女性(名前忘却)も凄い。
それにしても、最初はその意味がまったくわからなかったんだけど、この「潜水服は蝶の夢を見る」っていうTitle、いいです。
身体的な不自由な状況を"潜水服"という言葉で表し、そんな中でも"蝶"のように、自由な思考や想像力を現している。ふむふむという感じ。
そして、この絶望的な状況を、淡々と冷静に描き、最後は精神の自由さを伝えてくれる演出は素晴らしい。いい映画だった。
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