「きみの友だち/重松清」を読んだ
じわじわと富み続けてる重松清氏の作品。
今回は三軒茶屋Tsutayaで買った「きみの友だち」
(新潮文庫)について。
こんな話。交通事故で足の不自由になってしまった恵美ちゃんと子供の頃から病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけで、
学校のクラスの誰ともつき合わなくなった。クラスの人気者ブンちゃんは、なんでもデキる転校生モトくんが来て以来、
いろんなことが何となく面白くない...。
誰もが子どもの頃、学校という小さな社会の中で感じたことや場面が描かれてる小説。
ともかく誰とも話せない(話さない)もの静かな子、クラスの人気者の子、弱虫な子、八方美人な子、無視される子、無視する子...。
どんな子供も平等に重たい荷物をしょっていて、それがRealにかつ淡々と描かれている。で、
親も両親も彼らのしょっている荷物を軽くすることは無理で、彼らが自分の力で、荷物の重さになれたり、少し減らすことしかない。そんな中で
「きみ」は、いちばん大切なものを見つけ出す。
それにしても、重松さんの作品は本当に痛い。痛いほど理解できてしまう。友達との関係って、ほんと大事で、戦いだったよな。
そして「もこもこ雲」を持ってる人はうらやましい。これもいい本でした。
cf. 重松清 読破 List
- 舞姫通信
(1995)
- 見張り塔からずっと
(1995)
- ナイフ
(1997)
- リビング
(2000)
- 流星ワゴン
(2002)
- きよしこ
(2002)
- 熱球
(2002)
- 疾走
(2003)
- 卒業
(2004)
- いとしのヒナゴン
(2004)
- その日のまえに
(2005)
- きみの友だち
(2005)
- くちぶえ番長
(2007)
- ブルーベリー
(2008)
- みぞれ
(2008)
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