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Wednesday, July 08, 2009

「タペストリーホワイト/大崎善生」を読んだ

Yoshioosaki_tapestrywhite 本当にひさびさ大崎善生氏。で、世田谷区中央図書館で借りた「タペストリーホワイト」と「傘の自由化は可能か」。まずは、「タペストリーホワイト」(文藝春秋)について。
こんな話。1970年代の札幌と東京が舞台。「明日もあなたは私を愛してくれているのでしょうか?」盗み見た姉の手紙に記されたこの言葉と宛先の男を求めて、妹は、学生運動は次第に血なまぐさい内ゲバの時代に翻弄されていく。
これ、愛するものたちを次々と喪った1人の女性の魂の彷徨と再生を描く長編小説。救いようのない残忍な表現もありつつも、脆く、はかなくも理不尽な死を乗り越えていく姿が、結構感動。透明感あふれる大崎善生氏らしい作品かと。
というわけで、Carole KingのAlbum「Tapestry」を買ってみた。彼女の"You've Got A Friend"は知ってたけど、"(You Make Me Feel Like)A Natural Woman"も彼女はCoverしてたんだ! 本もよかったけど、改めて、Carole Kingのことを教えてくれたのは、ちょっとうれしい。

cf.大崎善生 読破 List
- 将棋の子 (2001)
- パイロットフィッシュ (2001)
- アジアンタムブルー (2002)
- 九月の四分の一 (2003)
- ドナウよ、静かに流れよ (2003)
- ロックンロール (2003)
- 孤独か、それに等しいもの (2004)
- 別れの後の静かな午後 (2004)
- ドイツイエロー、もしくはある広場の記憶 (2005)
- 優しい子よ (2006)
- タペストリーホワイト (2006)
- スワンソング (2007)

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Comments

「タペストリーホワイト」を読む。姉希枝子、妹洋子の時代背景は団塊世代の私にとってたいへん懐かしく(ノンポリであったが)共感できる内容であった。結末もたいへんよかった。
「ベルマークを集めているように幸せな恋を」と言った姉の言葉が記憶に残る。

Posted by: 佐久間昂 | Tuesday, August 23, 2011 09:12

>佐久間昂さん
コメントをありがとうございます。
はい、大崎善生さんらしいスッキリとした綺麗な小説でした。いつか読み返そうと思います。

Posted by: emam | Tuesday, August 23, 2011 20:40

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