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Friday, September 25, 2009

「Darwin's Nightmare/ダーウィンの悪夢」を観た

Darwins_nightmareDarwins_nightmare4 以前渋谷を歩いているとき、Impactある子供の表情がずっと気になってた映画のPoster。その映画「Darwin's Nightmare/ダーウィンの悪夢」(2004/Cinema/TV)を観た。
 このDocumentaryは、東アフリカのビクトリア湖(Lake Victoria。ナイル川の主流の一つ、白ナイル川の源流)に繁殖した巨大魚ナイルパーチ(Nile Perch)を通して、TanzaniaからEUや日本への加工品輸出を軸に、1日1ドル以下で生活する人々の姿をとらえ、「グローバル経済の引き起こす現実」を描きだしている。
 このNile Perchは、最大で体長2m、体重200kg に達し、淡水魚としては大型の部類に入る魚らしいが、食用に加工されて、それが輸出されて、Victoria湖周辺の地域にとって重要な外貨獲得源となっている。その一方で、Nile Perchは外来種として、在来生物の固有種である淡水魚が絶滅し、その生態系に深刻な影響を与えている。また、このNile PerchをEUに輸出するにあたり、EUから飛んでくる飛行機には爆弾など武器が詰め込まれ、それがAfricaでの絶えることのない民族紛争に使われている。で、Nile Perchの白身は海外に輸出されるが、その頭部や骨などの残骸は油で揚げられ、社会の貧困で苦しむ人々が、蛆が湧く非衛生な状態で食べられている。そして、Nile Perchが生み出す貧富の差は、売春、Aidsなどさまざまな荒廃を生んでいる。
 Nile Perchという魚で、Tanzaniaが抱える環境問題や社会問題を描いてるけど、すべての問題をこの魚に結びつけるのは、正直無理があると思う。でも、Africaの持つ生態破壊、売春とAidsの蔓延、Street Children、性的暴力、内紛や戦争を改めて突きつけられた感じ。最近、とある仕事の関係で、Africaについて調べまくってる。その中で、たとえば、Angolaで最近急激回復しているGDPは戦争による大量虐殺での人口減による結果とか、Nigeriaでの差別発言CMによるとあるメーカーの撤退騒ぎなど、浮かれ気分の中でも深刻な話を聞いている。先進国と後進国の関係について、漠然に考えてる中、この映画は痛かった。他人事じゃない問題。

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