「風の歌を聴け/村上春樹」を読んだ
あの村上春樹氏のDebut作「風の歌を聴け」(講談社文庫)を、20数年ぶりに読んでみた。
内容をそのまま転記すると...。1970年の夏、海辺の街に帰省した"僕"は、友人の"鼠"とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、"僕"の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく...。
この小説って、完全に断片化された文章で成り立っていて、1つ1つの事象がそこはかとなくつながっていく。夏の海、海から吹く風、夕方の情景、飲みまくったビール、いりびたったJ's BAR、ポテトフライとJukeboxから流れるRock'n Roll...。そんな記憶の断片に、いろんな大事なことがつまってる。過ぎ去った時間とか失くしてしまった友達とか自分から捨ててしまったののとか、なんか考えさせられる。自分もこんなオッサンになって、捨ててしまったものってなんだろうって思い返した。そんな小説。ともかくビールが飲みたくなりました。今度ビールを飲みながら、「1973年のピンボール」も読み返してみよう。
cf.村上春樹 読破 List
- 風の歌を聴け (1979)
- 中国行きのスロウ・ボート (1980)
- カンガルー日和 (1981-1983)
- レキシントンの幽霊 (1986)
- ノルウェイの森 (1987)
- TVピープル (1990)
- もし僕らのことばがウィスキーであったなら (1997)
- Mr.and Mrs.Baby and Other Stories-犬の人生/Mark Strand-マーク・ストランド (1998)
- 神の子供たちはみな踊る (1999-2000)
- 海辺のカフカ (2002)
- アフターダーク (2004)
- 東京奇譚集 (2005)
- ふしぎな図書館/村上春樹・佐々木マキ (2005)
- 走ることについて語るときに僕の語ること (2007)
- 1Q84 (2009)
追記:というわけで、今日で今年の出社は終了。皆さん、今年もお世話になりました。たまにMailみまーす。
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Comments
今年も、特にこの3ヶ月、お世話になりました。特に師走はどたばたでしたね。北の大地の新鮮な空気でRefreshしてきて下さいね。
Posted by: Nkt | Wednesday, December 23, 2009 00:09
>Nktさん
いやー、こちらこそ、お世話になりました。
なんかアフリカ出張以降、あんまし記憶がないです。
ともかく、ペンギンの散歩は楽しみです。
Nktさんも、ごゆっくりお過ごしくださいませ~
Posted by: emam | Wednesday, December 23, 2009 22:41