「インビジブルレイン/誉田哲也」を読んだ
まずまず好きな作家、誉田哲也氏。世田谷中央図書館で借りた「インビジブルレイン」(光文社)について。
これ、「ストロベリーナイト」、「ソウルケイジ」、「シンメトリー」に続く"姫川玲子"シリーズの第4弾。今回はこんな話。姫川玲子は、ひとりのチンピラの惨殺事件の捜査本部に参加した。被害者のチンピラが指定暴力団の下部組織構成員だったことから、組同士の抗争が疑われたが、決定的な証拠が出ず、捜査は膠着状態が続く。そんな中、姫川たちは、たとえ捜査線上に"柳井健斗"という名前が浮かんでも、決して追及しないようにという上層部から奇妙な指示を受けてしまう...。
この姫川玲子シリーズもいよいよ第4作に突入。3つの復讐劇な惨殺が発生し、ヤクザの跡目抗争も絡んだ警察系犯罪小説。このシリーズのレギュラーメンツも登場するものの、今回の目玉は姫川玲子の道ならぬ恋。姫川が心惹かれたのは、任侠の世界で生きてる男。これがなかなか切なくて、こころ温まる。で、キャリア警察幹部のアクドイ思惑もからみ、日本社会が持つきしみも露呈されている。
今回も面白かった。またいつか、続きが読めるといいです。
cf.誉田哲也 読破 List
- アクセス (2004)
- 疾風ガール (2005)
- ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
- ストロベリーナイト (2006)
- ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
- ジウIII 新世界秩序 (2006)
- 月光 (2006)
- ソウルケイジ (2007)
- シンメトリー (2008)
- インビジブルレイン (2009)
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