「つみきのいえ/La maison en petits cubes」を観た
国内外の多くの映画祭で高い評価を受け、第81回アカデミー賞で、邦画初となる短編アニメ映画賞を受賞した日本の短編アニメーション映画「つみきのいえ/La maison en petits cubes」(2008/Cinema/TV)を観てみた。
こんな話。海面が上昇し、水没しつつある街に1人残り、まるで"積木"を積んだような家に暮らしている老人がいた。彼は海面が上昇するたびに、上へ上へと家を建て増しすることで、難をしのぎながら穏やかに暮らしていた。そんなある日、お気に入りのパイプを海中へと落としてしまい、パイプを拾うためにダイビングスーツを着て海の中へ潜っていった老人は、水の中に沈む階下の部屋で、かつて一緒に暮らしていた家族との思い出を回想していく...。
これ、たった12分3秒の本当に短い短編アニメ。老人の生活を淡々と描くことで、人生の中で大切にしていたものや、過ぎ去ったものを、観ているこっちにも思い出させる。で、この映像は、まるで鉛筆やクレヨンのような質感で、穏やかだけどジワっとくる印象を与えてくれた。また、セリフもナレーションもなく、映像とBGMだけなのもいい。なんかたった12分の映像で、完全に癒されました。そんな立ち止まって、ちょっと小休止する時間って、大事だと思います。
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