「向日葵の咲かない夏/道尾秀介」を読んだ
三茶のTsutayaを徘徊しているうち、店員さんの手書きPopを読んで買ってしまった道尾秀介氏の「向日葵の咲かない夏」(新潮文庫)について。
こんな内容。一学期の終業式の日、欠席したS君にプリントを届けるためにS君の家を訪れたミチオ。声をかけても応答がなく、部屋の中に入ってみると、きい、きいとおかしな音がした。で、S君の首がロープに繋がっており、足は地に着いておらず、S君は首を吊って死んでいた。急いで学校に戻り、担任の岩村先生に状況を伝えたミチオだったが、家に戻ると先生と刑事から「Sの死体なんてなかった」と言われてしまった。それから1週間後、ミチオの前にS君があるものに姿を変えて現れ、「自分は殺されたんだ」と訴えた。ミチオは妹のミカと共に、S君の無念を晴らすために、S君を殺した犯人を探すこととなった...。
この小説を読んだあとの読後感は、正直おぞましいという感じ。謎を解いていくMysteryというよりも、人間の心の歪みをぐちゃぐちゃと描いたHorror。たくさんの伏線とTrickで、種明かしがわかるまでのグイグイ引き込まれていく感じは、Mysteryを読んでる感じだけど、でもやっぱり、残虐な描写に引っ張られてしまう。まさに異空間なんだけど、そうは思えない。
というわけで、初めて読んだ道尾秀介氏。思いっきりひっかかりました。
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