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Monday, June 28, 2010

「秘密/東野圭吾」を読んだ

Keigohigashino_himitsu つかず離れずで読み続けてる東野圭吾氏。市川の住吉書店で読みたくなって買った「秘密」(文春文庫)について。
 こんな話。"杉田平介"は自動車部品メーカーで働く39歳。妻"直子"と小学5年生の娘"藻奈美"との3人で暮らしていた。そんなある日、実家に行くために直子と藻奈美の2人が乗ったスキーバスが崖から転落してしまう。直子と藻奈美は病院に運ばれたものの、直子は死亡し、藻奈美は奇跡的に助かった。直子の葬儀の夜、意識を取り戻した藻奈美の体に宿っていたのは、死んだはずの直子だった。妻の魂が宿った娘と生活していく平介は、戸惑いながらも"秘密"な生活を続けていく...。
 この話は相当イタイです。夫婦という関係は、恋人という関係とは違い、単純なものじゃないことを痛感します。特にイタイ場面は、直子の魂を宿した藻奈美が、高校生として生活している中で、いろいろ起きるところ。クラブ活動や学園祭やクリスマスイブの日に、普通の高校生だったら経験するようなほのかな恋心に、平介が感じる絶望感とか孤独感とか猜疑心とか苦悩が本当にイタイ。で、Lastも秀逸。まさか、こんな秘密が隠されていたとは...。
 正直、個人的には当たり外れのある東野圭吾氏だけど、これは当たりだった。まだまだつかず離れずで読み続けたい作家。

cf.東野圭吾 読破 List
- ブルータスの心臓 (1989)
- パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
- 秘密 (1998)
- 予知夢 (2000)
- レイクサイド (2002)
- 時生 (2002)
- さまよう刃 (2004)
- 容疑者Xの献身 (2005)
- 赤い指 (2006)

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