「流星の絆/東野圭吾」を読んだ
じわじわっと読み続けてる東野圭吾氏。世田谷中央図書館で借りて読んだ「流星の絆」(講談社)について。
こんな話。横須賀市にある洋食屋"アリアケ"。"有明功一"、"有明泰輔"、"有明静奈"の兄弟は、ある夜中に、家を抜け出して流星群を見に行ったが、その間に3人の両親が何者かに刃物で殺害された。彼らは身寄りもなく、養護施設で幼少期を過ごしたが、生きるために3人で詐欺をはたらくようになり、金を持っている男達をだましていく。殺害事件から14年が経ち、事件が時効を迎えようとしていたとき、洋食チェーン"とがみ亭"の御曹司"戸神行成"を詐欺のターゲットにした3人は、彼の父親"戸神政行"が、両親が惨殺された時に逃げた人物に似ていることに気付く。"とがみ亭"のの名物であるハヤシライスの味が、"アリアケ"の味と酷似していたことから、政行が両親を殺害しレシピを盗んだと確信した3人は、行成に接近して政行を陥れるための罠を張っていく。作戦は順調に進んでいたが、その一方で、静奈は行成に恋心を寄せてしまう。これが復讐計画の思わぬ誤算につながっていく...。
これ、過酷酷な運命を背負った3兄妹が詐欺を働きながら、真犯人を追い詰めるという復讐劇。宮藤官九郎脚本のテレビドラマで知った話なんだけど、それぞれ登場人物のキャラが立ってて、推理劇の伏線もふんだんで、とっても読みやすく、ラストまで一気に読み終えられた。詐欺の手口も巧妙だし、用意周到な復讐線もさすがです。ただ、彼ら3人の悲壮感があまり伝わってこなかったので、なんとなく軽い読後感が残ったもの事実。それにしても、ハヤシライスが異常に食べたくなった本。
cf.東野圭吾 読破 List
- ブルータスの心臓 (1989)
- 美しき凶器 (1992)
- パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
- 秘密 (1998)
- 予知夢 (2000)
- レイクサイド (2002)
- 時生 (2002)
- さまよう刃 (2004)
- 容疑者Xの献身 (2005)
- 赤い指 (2006)
- 流星の絆 (2008)
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