「OTRL/奥田民生」を聴いた
奥田民生のひさびさのNew Album「OTRL」(2010/Album)を聴いた。
この「OTRL」とは、"Okuda Tamio Recording Live"の意味。Live Recordingはもちろんあるけど、Recording Liveなんて聞いたことがない。で、民生氏は「ひとりカンタビレ」というTourを決行し、Live会場に即席のRecording Studioを作って、全ての楽器を演奏して、観客にRrcordingの作業工程を解説して、新曲のRecordingを行った。しかもその場でできた新曲はすぐ配信してしまうというFootworkの軽さが凄い。で、このAlbumは、あらてめてStudioでMixされ、CD化されたというもの。あらためて凄い。
で、ひっかかった曲について(ま、全部だけど...)。M-01「最強のこれから」。HardでEdgeの効いた音がいい。まさにBand Sound。これをまずはひとりで作ったことが信じがたい。M-02「わかります」。まさに安心できてうれしくなる鉄板なRock'n Roll。M-03「えんえんととんでいく」。まさにえんえんと続く大河のようなでっかい曲。今年のRIJF2010最終日、クソ暑いでっかいGrass Satgeで、この曲が聴けた。クソ暑かったけど、さわやかな時間だった。M-04「RL」。のんびりした優しくて、ちょっと毒のあるRock Tune。M-05「音のない音」。これまたタメの効いた豊かなMelody。これに、♪君と僕の呼吸を かわす 音をずっと 君と僕の関係を 決める 音をずっと♪の歌詞。なんかRockを演るものとRockを聴くものの正しい関係を伝えてくれる。M-06「たびゆけばあたる」。♪たびゆけば 棒にあたる♪。確かにどっかの新しい国に行くと、いろいろとひっかかる。そんな唄。M-07「ひとりカンタビレのテーマ」。♪もちろん やめても いいのさ 誰も急げって いわなし ひとり♪、♪カンタンなのだ ひとりきりって おきらくなのさ ひとりきりって♪。まさに自分で生き抜く自営業の唄。ある意味、うらやましい。M-08「かたちごっこ」。これまた部屋に引きこもって、Rockを聴いて、2人で過すRock Tune。この密室感から名曲が生まれる。M-09「Room 503」。これも刹那な密室な唄。M-10「解体ショー」。♪こんだけのネタで 成り立つショーさ はじまる時まで 鼓動がはやくなるよ♪。まさにRecording風景が1つのEntertainmentになるという"ひとりカンタビレ"のThemeのような曲。M-11「暗黒の闇」。曲のTitleにまったくそぐわない明るくて、優しくて、おっきいMelody。個人的にこのAlbumでのBest Trackはこの曲。
続いて、この初回生産限定盤CDに付属されていたDVDについて。まずは、M-01「ひとりカンタビレ 2010.5.7 渋谷AX ダイジェスト」。これは、渋谷AXで行われた「ひとりカンタビレ」の模様をDigestに収録したもの。で、このAXで作られた曲は「ひとりカンタビレのテーマ」。Drum、Base、Guitar、アコギ、LeadとTrackが出来上がって、やっと民生氏のVocalが入るという段取り。しかもChorusとかも、地声でやったり、Pro Toolsを使ってのChorusのかぶせをやったりと、Recordingの状況を公開してる。しかも酒を飲みながら、観客をいじりながら、楽しくやってる。実はこのLiveは、e+で申し込んだけど、取れなかったLive。行けなくて残念だったけど、映像が観れて、ほんとよかった。で、もうひとつの映像であるM-02「ひとりカンタビレ 質疑応答」。各Live会場で観客から寄せられた質問に民生氏がボケをはさみながら、答えていくというもの。結構笑えます。
それにしても、この企画、今まで一般Peopleが観れなった密室的な作業の一幕を、おおらかにみせてもらった感じ。で、結果生まれたRock'n Rollは、民生氏力全開の豊かさで、なんども飽きずに聴けて、泣かせるRock'n Rollに仕上がっている。またいいAlbumに出会えました。
● OTRL/奥田民生 (2010/Album)
=CD=
M-01. 最強のこれから
M-02. わかります
M-03. えんえんととんでいく
M-04. RL
M-05. 音のない音
M-06. たびゆけばあたる
M-07. ひとりカンタビレのテーマ
M-08. かたちごっこ
M-09. Room 503
M-10. 解体ショー
M-11. 暗黒の闇
=DVD=
M-01. ひとりカンタビレ 2010.5.7 渋谷AX ダイジェスト
M-02. ひとりカンタビレ 質疑応答
* All Songs Written,All Musical Instruments Played & Recorded by Tamio Okuda.
* Recodded at Tokyo Duo Music Exchange(2010.3.15),Fukuoka Drum Logos(2010.4.10),Hiroshima Club Quattro(2010.4.18),
Kyoto Reireki(2010.4.27),Tokyo Parco Theater(2010.4.29),Miyagi Zepp Sendai(2010.5.5),Tokyo Shibuya-AX(2010.5.7),
Hokkaido Penny Lane24(2010.5.10),Aichi Club Diamond Hall(2010.5.21),Ishikawa Eight Hall(2010.5.23) and Tokyo
Nogizaka Bosho(2010.1.22).
* Mixed at Hitokuchizaka Studio.
* Mixing Engineer:Tamio Okuda,Tetsuharu Miyajima
* Mastering at Bernie Grundman Mastering Tokyo.
* Mastering by Mitsukazu Tanaka.
* KSCL1616-17 2010 Ki/oon Records.
cf. 奥田民生 My CD/DVD List
- The Band Has No Name/The Band Has No Name (1990/Album)
- イージュー★ライダー (1996/CDS)
- 月を超えろ (1999/Analog)
- 月を超えろ (1999/CDS)
- Live Song Of The Years/DVD (2003/DVD)
- 何と言う (2004/CDS)
- 真心COVERS/Various Artists (2004/Album)
- LION (2004/Album)
- Comp (2005/Album)
- 奥田民生ひとり股旅スペシャル@広島市民球場 (2005/DVD)
- The Band Has No Name II/The Band Has No Name (2005/Album)
- トリッパー (2005/CDS)
- Many (2006/CDS)
- 記念ライダー1号~奥田民生シングルコレクション~ (2007/Album)
- 記念ライダー2号~オクダタミオシングルコレクション~ (2007/Album)
- ダブルドライブ/井上陽水奥田民生 (2007/Album)
- Double Shopping Drive/井上陽水奥田民生 (2007/DVD)
- 無限の風 (2007/CDS)
- Fantastic OT9 (2008/Album)
- SUNのSON (2008/CDS)
- Better Songs Of The Years (2008/Album)
- 僕らのワンダフルデイズ サウンドトラック/シーラカンズ・奥田民生 (2009/Mini Album)
- OTRL (2010/Album)
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