« rockin'on 11 November 2010 | Main | 「Con Air/コン・エアー」を観た »

Tuesday, November 09, 2010

「超電導ナイトクラブ/村上龍」を読んだ

Ryumurakami_chodendonightclub たまーに読み返したくなる村上龍氏。三軒茶屋のTsutayaで再び読みたくなってまた買ってしまった「超電導ナイトクラブ」(講談社文庫)について書いてみる。
 こんなあらすじ。銀座の路地裏で、ボディビルダーのママが経営する小さな飲み屋"超電導ナイトクラブ"。この店に集まるのはニュー・セラミックスや光ファイバー通信や生物工学の技術者や中古のPC業者といった、Hitech産業に居座るスノッブな人々ばかり。常識もモラルも乗り越えて、夜毎に支離滅裂な饗宴を繰り広げていた...。
 この本、1991年に単行本で発刊されたときに、速攻買って読んで以来だから、およそ20年ぶり。で、この本に書かれているのは、当時の新規産業的なエリート達を主人公に、彼らの変態的な生態や異様な世界観やなんの責任も取らない価値観といったもの。それは、インプロぜーションなフリージャズ状態で、もう脳ミソが出てきそうなグチャグチャ感で描かれている。人間性みたいなものは皆無で、世の中にある退屈を退屈なままに、しつこく書かれている。
 で、この本を今回手に取ったときも、どんな話だったか思い出さなかったけど、今回読んでもなーーんにも残らなかった。きっと、この本になにかを期待してもダメなんだそうな。ほんと不思議な本だった...。

cf.村上龍 読破 List
- 限りなく透明に近いブルー (1976)
- コインロッカー・ベイビーズ (1980)
- 69 sixty nine (1987)
- 愛と幻想のファシズム (1987)
- 超電導ナイトクラブ (1991)
- 長崎オランダ村 (1992)
- 昭和歌謡大全集 (1994)
- 五分後の世界 (1994)
- ヒュウガ・ウイルス~五分後の世界II (1996)
- ストレンジ・デイズ (1997)
- イン ザ・ミソスープ (1997)
- 共生虫 (2000)
- 希望の国のエクソダス (2000)
- 2days 4girls (2002)
- 半島を出よ (2005)
- 空港にて (2005)
- 盾 Shield (2006)
- 美しい時間/小池真理子・村上龍 (2006)
- 案外、買い物好き (2007)

|

« rockin'on 11 November 2010 | Main | 「Con Air/コン・エアー」を観た »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「超電導ナイトクラブ/村上龍」を読んだ:

« rockin'on 11 November 2010 | Main | 「Con Air/コン・エアー」を観た »