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Friday, June 03, 2011

「妖の華/誉田哲也」を読んだ

Tetsuyahonda_ayakashinohana なんだかんだで読みまくってる作家 誉田哲也氏。今回は、二子玉川の紀伊国屋書店でみつけたDebut作「妖の華」(文春文庫)について。
 これ、「ダークサイド・エンジェル紅鈴 妖の華」として出版されたものが、「妖の華」に改題し、若干中身も改編されたもの。ともかく、こんなあらすじ。ヒモでチンピラのヨシキは、ヤクザの恋人に手を出して半殺しに合うところを、妖艶な女性"紅鈴"に助けられる。そんな矢先、池袋で獣牙の跡が首筋に残り、完全に失血した惨殺体が発見された。その手口は、3年前の暴力団組長連続殺人と酷似していた...。
 これ、あの"姫川"シリーズの原点とオビに書かれていたけど、内容は相当違う。ヤクザや惨殺事件を追う警察小説であり、スプラッター要素満載の猟奇的ホラー小説であり、闇神一族という純日本的な伝奇小説であり、アクション小説であり、ミステリー小説であり、ヨシキの成長を描いた青春小説であり(ま、あんまり成長しないけど)、ちょっとした恋愛小説でもある。まさに、その後の誉田哲也氏が繰り広げる多種多様な小説群のはじめの一歩というもの。この「ダークサイド・エンジェル紅鈴 妖の華」(改題 妖の華)から、誉田ワールドは始まったんだという感じが、素直な読後感。ただ、それぞれのエッセンスに対する深堀りは、正直弱く、軽くて、薄い感じは否めない。だからこそ、警察小説の名作である"ジウ"が生まれ、いい感じの青春小説である"武士道シリーズ"や"疾風ガール"が生まれ、ホラー小説な"アクセス"が出てきたんだと思う。
 やっぱ、なんでもかんでもに、手を出すは、難しい。若さのおごりと集中することの大事さを学んだ本だった。

cf.誉田哲也 読破 List
- 妖の華 (2003/2011)
- アクセス (2004)
- 春を嫌いになった理由 (2005)
- 疾風ガール (2005)
- ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
- ストロベリーナイト (2006)
- ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
- ジウIII 新世界秩序 (2006)
- 月光 (2006)
- ソウルケイジ (2007)
- 武士道シックスティーン (2007)
- 国境事変 (2007)
- シンメトリー (2008)
- ハング (2009)
- インビジブルレイン (2009)
- 世界でいちばん長い写真 (2010)
- 歌舞伎町セブン (2010)

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