「白銀ジャック/東野圭吾」を読んだ
最近またいろいろ読んでいる東野圭吾氏の作品達。これまたやっと世田谷中央図書館で順番が回ってきた「白銀ジャック」(実業之日本社)について。
こんな話。年の瀬も押し迫ったスキー場に、ゲレンデの下に爆弾が埋め、我々はいつ、どこからでも爆破できるという脅迫状が届いた。経営的判断で、警察に通報できない状況に陥ったスキー場側を、嘲笑うかのように山中でのトリッキーな身代金奪取が繰り返される。犯人の動機は金目当てか、それとも復讐なのか...。
これ、東野圭吾作品の中では、いい意味でとてもすっきりしている作品。登場人物の心情とか複雑なレトリックとか凝りまくった罠とかは、他の作品に比べると少ない。むしろ、非常にすっきりしていて、その世界に入りやすく、読みやすくて、サラーっとイッキに読める。スキーやスノボというスピード感と臨場感が、そのまま文体に乗り写ってる印象。たまにはこんな東野圭吾さんもありかもしれない。
こんなクソ暑い季節にぴったりの、季節はずれな白銀小説。もう何年も雪山に行ってないけど、ちょっと恋しい。
cf.東野圭吾 読破 List
- ブルータスの心臓 (1989)
- 美しき凶器 (1992)
- パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
- 秘密 (1998)
- 白夜行 (1999)
- 予知夢 (2000)
- レイクサイド (2002)
- 時生 (2002)
- さまよう刃 (2004)
- 容疑者Xの献身 (2005)
- 赤い指 (2006)
- 流星の絆 (2008)
- プラチナデータ (2010)
- 白銀ジャック (2010)
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