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Thursday, October 13, 2011

「悪人」を観た

Akunin 吉田修一氏の原作を読んで、ちょっと観てみた映画「悪人」(2010/Cinema/TV)について。
 あらためて、あらすじを。土木作業員・清水祐一(妻夫木聡)は、携帯の出会い系サイトで知り合った保険外交員女性・石橋佳乃を殺害した。そして、祐一は、別の女性・馬込光代(深津絵里)とともに、逃避行に及ぶ。事件の当初、佳乃殺害の容疑者は、裕福な大学生・増尾圭吾(岡田将生)だったが、拘束された増尾の供述と、新たな証言により、容疑者は祐一に絞られていく...。
 これ、誰が本当の"悪人"なのかを考えさせながら、人間の本質的な善と悪について掘っていくというもの。分厚い原作を2時間40分の作品に収めて、成立してた。大学生の増尾圭吾は相当の悪人だし、 保険外交員女性・石橋佳乃も悪人だし、悪徳商法の堤下も悪人だし、祐一に依存して甘えて生きてる祖母・房枝も善人とは言い切れないし、祐一を捨てた母親も悪人だし、後悔してても人を殺した清水祐一は善人とはいえない...。大小はあっても、そんな善悪を持ち合わせてる人間を逃避行から純愛に見せながら、描いてた。ともかく、観た後の暗さはたまらない。

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