「ポニーテール/重松清」を読んだ
最近ちょっとご無沙汰な気がする重松清氏。世田谷中央図書館で借りた「ポニーテール」(新潮社)について、
こんな話。母を亡くした小学4年生の"フミ"と、親の離婚で三度も苗字を変えなくてはならなかった六年生の"マキ"。それぞれの父母が再婚して、「新米きょうだい」となったふたりの生活はトラブルばかり。そして新しい子供を迎えた父親と母親。たくさんケンカして、そして仲直りしていく...。
家族の始まりの日々を通して、新しい家族の誕生を描いた物語。特にマキのキャラクターがとっても痛い。母親の離婚を通じて、大人でいなければならなかったために、勝ち気で、ねじれた感情表現しか出来ない。でも、本当は優しくて、繊細。そして、亡くなったフミのお母さんが乗り移ったように、フミやその家族を見つめる捨て猫だったゴエモン二世がやばい。
血のつながりとかいろいろあるけれど、結局、家族が結びつくものって何なんだろうって考えてしまった本。やっぱり、重松さんはずるい。今回もうるっときました。
cf. 重松清 読破 List
- 舞姫通信 (1995)
- 見張り塔からずっと (1995)
- ナイフ (1997)
- カカシの夏休み (2000)
- ビタミンF (2000)
- リビング (2000)
- 口笛吹いて (2001)
- 流星ワゴン (2002)
- きよしこ (2002)
- 熱球 (2002)
- 疾走 (2003)
- 卒業 (2004)
- いとしのヒナゴン (2004)
- みんなのなやみ (2004)
- その日のまえに (2005)
- きみの友だち (2005)
- 小学五年生 (2007)
- カシオペアの丘で (2007)
- くちぶえ番長 (2007)
- 青い鳥 (2007)
- ブルーベリー (2008)
- せんせい。 (2008)
- みぞれ (2008)
- 季節風 冬 (2008)
- あの歌がきこえる (2009)
- 再会 (2009)
- ポニーテール (2011)
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