「本日は大安なり/辻村深月」を読んだ
たまーに読んでる辻村深月氏。世田谷中央図書館で借りて読んだ彼女の「本日は大安なり」(角川書店)について。
こんな話。新婦入れ替わりという一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子姉妹の"鞠香"と"妃美佳"、ヘビークレーマーな新婦に振り回されっぱなしのウェディングプランナー"山井多香子"、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生"真空"、実は結婚していることを誰にも言えないまま結婚式当日を迎えてしまった新郎"鈴木陸雄"。名門結婚式場"ホテル アールマティ"で、大安の同じ日に行われる4つの結婚式で、それぞれの思惑と事情が交錯する...。
これ、大安の結婚式を舞台にしたドロドロな人間関係とそこで起きたパニックを描いた小説。一人一人のそれぞれの心理描写をさらっと掬い取りながら、物語が同時進行でイッキに進んでいく。式が進んでいき、抱える思惑がどんどん広がっていく中に起きるパニックが楽しい。それにしても、こんなに"ややこしい女性"ばかりだと、疲れるだろうな...。素直に面白かった。いろいろおきるんだけど、いっつもハッピーエンドで終わらせる辻村深月さんの小説。たまに読むみたいな距離感がいい。
cf. 辻村深月 読破 List
- 冷たい校舎の時は止まる (2004)
- 凍りのくじら (2005)
- ぼくのメジャースプーン (2006)
- ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (2009)
- 光待つ場所へ (2010)
- ツナグ (2010)
- 本日は大安なり (2011)
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