「武士道エイティーン/誉田哲也」を読んだ
結構読み続けてる誉田哲也氏。「武士道シックスティーン」、「武士道セブンティーン」に続く武士道シリーズの第3弾「武士道エイティーン」(文系春秋)。世田谷中央図書館で借りて読んでみた。
こんな話。あの宮本武蔵を心の師とし、鉄アレイと五輪書を手放さない剣道エリートの"香織"と、ひょんなきっかけで日舞から剣道の世界に飛び込み、勝利にこだわらず「お気楽不動心」の"早苗"。市民大会での出会い以来、高校で部活をともにし、早苗の転校で福岡と横浜に離れても、互いに良きライバルであり続けた。そんな2人も高校3年生となり、最後のインターハイでの決戦を目指して東松学園と福岡南のそれぞれの高校で稽古に励みつつ、目の前に迫ってくる進路選択の問題にも頭を悩ませていた。そんな中、早苗は部活中に怪我を負ってしまう...。
今回の話もやられたと思った。香織と早苗の決戦もそうだけど、2人にまつわる人物たちの18歳のときの逸話がが上手に挟みこまれてる。高校卒業を前につらい恋の決断を迫られた早苗の姉"緑子"、香織を導く桐谷道場の師範"桐谷玄明"とその兄のこと、福岡南高校剣道部顧問"吉岡先生"の高校時代にまつわる武勇伝の真相、そして、自分の剣道を見つけようと奮闘する後輩"美緒"。この4人の逸話がいいタイミングで入ってきて、香織と早苗に進路を考えるうえでのいいきっかけになってる。ほんとにうまいです。
今回も爽やかな読後感がとてもよかった。香織と早苗のその後が読みたい。
cf.誉田哲也 読破 List
- 妖の華 (2003/2011)
- アクセス (2004)
- 春を嫌いになった理由 (2005)
- 疾風ガール (2005)
- ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
- ストロベリーナイト (2006)
- ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
- ジウIII 新世界秩序 (2006)
- 月光 (2006)
- ソウルケイジ (2007)
- 武士道シックスティーン (2007)
- 国境事変 (2007)
- シンメトリー (2008)
- 武士道セブンティーン (2008)
- 武士道エイティーン (2009)
- ハング (2009)
- インビジブルレイン (2009)
- 世界でいちばん長い写真 (2010)
- 歌舞伎町セブン (2010)
- 感染遊戯 (2011)
- レイジ (2011)
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