「図書館危機 図書館戦争シリーズ(3)/有川浩」を読んだ
TIさんに借りてぼちぼち読みだした有川浩さんの"図書館戦争シリーズ"。今回は第3弾の「図書館危機 図書館戦争シリーズ(3))」(角川文庫)について。
強権的かつ超法規的に本の検閲を行う良化特務機関と、表現の自由を守るために武装した図書館の抗争の中で、主人公 笠原郁の奮闘と恋愛を描いたのがこのシリーズ。今回はこんなあらすじ。同期の"手塚光"の兄"手塚慧"から、思いもよらぬ形で憧れの王子様の正体を知ってしまった郁は、ぎこちない日々を送っていた。そんな中、郁、手塚、柴崎の昇進試験とか、ある人気俳優のインタビューから発展した"床屋"という言葉の禁止用語問題とか、地方の美術展で最優秀作品となった"自由"をテーマにした絵画の検閲・没収問題が勃発する...。
この第3弾ですが、特に「表現の自由」をめぐる攻防を中心に描いた作品。自分が床屋という職業にいて、その床屋という言葉に愛着を持っているのに、理髪業と言わなきゃいけないくだりとか、まさに放送業界にある自主規制みたいな暗黙のルールやタブーに、どう立ち向かうかというもの。恋愛的な側面が多かった小説だったけど、硬派な内容になっている。しかも、美術館での攻防は、戦争や戦闘シーンが続き、血も流れ、こちらもハードな描写が多い。断然、この流れはWelcome!!
というわけで、次はいよいよ第4弾。引き続きちょいちょい読んでいこう。
cf.有川浩 読破 List
- 図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (2006)
- 図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2) (2006)
- レインツリーの国 (2006)
- 図書館危機 図書館戦争シリーズ(3) (2007)
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