「Postia pappi Jaakobille/ヤコブへの手紙」を観た
フィンランドで多数の映画賞を受賞した映画「Postia pappi Jaakobille/ヤコブへの手紙」(2009/Cinema)を観た。
こんなあらすじ。恩赦を言い渡され、12年間暮らした刑務所から釈放されたLeila。身寄りのないLeilaは、不本意ながら、ある牧師の家に住み込みで働くことになった。Leilaが訪ねた家には、盲目の牧師Jaakobが住んでいて、JaakobはLeilaを温かく迎えたが、Leilaはそっけない態度を取ってしまう。JaakobがLeilaにお願いした仕事は、郵便配達人から毎日Jaakobに届けられる手紙を読み、その返事をJaakobの代わりに書くというもの。しかし、Leilaは、Jaakob牧師のために、手紙を読んで返事を書くという仕事が好きになれない...。
「親愛なるヤコブ牧師様...」で始まるこの手紙には、孫の就職口がないとか、学校が嫌だとか、夫の暴力耐えられないとか、些細なことから誰にも言えないシリアスな内容まで、いろいろな悩みが告白されていて、送り主はJaakobからの返事を心のよりどころにし、Jaakob自身も楽しみにしている。そんなやり取りを通して、徐々に心を開いていくLeilaは、最後に自分の心の悩みを打ち明けるんだけど、その過程がとてもいい。また、主な登場人物も、JaakobとLeilaと郵便配達人のほぼ3人だけなんだけど、その3人の心の機微も丁寧に描かれていて、ジワジワと物語に引き込まれていった。
お金をかけずに、秀逸な映画は作れるということを教えてくれた。ジワっと染みました。いい映画だと思います。
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