「ドルチェ/誉田哲也」を読んだ
結構読み続けてる誉田哲也氏。今回は、世田谷中央図書館で借りて読んでみた「ドルチェ」(新潮社)を。
これ、42歳。子ドモなし、バツなし、喫煙者な練馬署強行犯係の女刑事"魚住久江"が主人公の短編小説。「袋の金魚」、「ドルチェ」、「バスストップ」、「誰かのために」、「ブルードパラサイト」、「愛したのが百年目」の6作が収録されている。
これ、「ストロベリーナイト」といった"姫川玲子"シリーズ、「ジウ」シリーズなど個性的な女性刑事が登場する作品がお得意の誉田哲也氏が書いた新しい女性刑事作品モノ。 「人が殺されて始まる捜査より、誰かが死ぬ前の事件に係わりたいから。誰かが生きていることが喜びだから」という理由で、本部復帰を断り続け、所轄で生きる女刑事ということで、これまでは一線を画している。凄惨な状況で人が殺されて、憎しみや悪意が満載だった今までの作品とは異なり、事件自体はぶっちゃけ地味。アクションもない。でも、その1つ1つの事件の裏にある人々の生活とか、意思とか、生き様みたいなものが描かれていて、ジワジワと趣が深い。
いい意味でどっかにひっかかる小品だと思います。
cf.誉田哲也 読破 List
- 妖の華 (2003/2011)
- アクセス (2004)
- 春を嫌いになった理由 (2005)
- 疾風ガール (2005)
- ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
- ストロベリーナイト (2006)
- ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
- ジウIII 新世界秩序 (2006)
- 月光 (2006)
- ソウルケイジ (2007)
- 武士道シックスティーン (2007)
- 国境事変 (2007)
- シンメトリー (2008)
- 武士道セブンティーン (2008)
- ガール・ミーツ・ガール (2009)
- 武士道エイティーン (2009)
- ハング (2009)
- インビジブルレイン (2009)
- 世界でいちばん長い写真 (2010)
- 歌舞伎町セブン (2010)
- 感染遊戯 (2011)
- レイジ (2011)
- ドルチェ (2011)
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