「別冊図書館戦争II 図書館戦争シリーズ(6)/有川浩」を読んだ
TIさんに借りてぼちぼち読みだした有川浩さんの"図書館戦争シリーズ"。第4巻まで読了し、スピンアウト・別冊シリーズにも突入した。で、いよいよ最終刊な「別冊図書館戦争II 図書館戦争シリーズ(6)」(角川文庫)について。
強権的かつ超法規的に本の検閲を行う良化特務機関と、表現の自由を守るために武装した図書隊との抗争の中で、主人公 笠原郁の奮闘と恋愛を描いたのがこのシリーズ。で、このスピンアウトな別冊第2弾はこんなあらすじ。
「タイムマシンがあったらいつに戻りたい?」という話題で休憩中に盛り上がった堂上班。そこで図書隊副隊長の緒形は、「大学生の頃かな」と答えた。平凡な大学生だった緒方がなぜ図書隊に入ったかの過去が明らかになっていく...。
この緒方副隊長の過去に加え、郁が知らない若かりし頃の堂上と小牧の話、そして、柴崎に降りかかった辛いストーカー事件の3つが、この最終巻に収録されている。
特によかったのは、この緒方副隊長のせつない過去の話。悲しい恋人との別れや、良化隊から図書隊に入ったときの迫害されたエピソードとか、ともかくいい話。そして、柴崎に降りかかったストーカー事件は、あまりにひどい。ここまで書くかと、正直びっくりした。その分リアルだったし、いい意味でのめり込めた。
ぶっちゃけ、この別冊IIがこの"図書館シリーズ"は、個人的には一番よかったかもしれない。切ないし、スリリングだし、甘々だし、コミカルだし。いい意味で"図書館シリーズ"のいい部分がつまってる短編だと思う。
というわけで、全6巻すべて完読。あー、スッキリ!!
cf.有川浩 読破 List
- 図書館戦争 図書館戦争シリーズ(1) (2006)
- 図書館内乱 図書館戦争シリーズ(2) (2006)
- レインツリーの国 (2006)
- 図書館危機 図書館戦争シリーズ(3) (2007)
- 図書館革命 図書館戦争シリーズ(4) (2007)
- 別冊図書館戦争I 図書館戦争シリーズ(5) (2008)
- 別冊図書館戦争II 図書館戦争シリーズ(6) (2008)
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