「主よ、永遠の休息を/誉田哲也」を読んだ
ずーっと読み続けてる誉田哲也さん。今回は世田谷中央図書館で借りて読んでみた「主よ、永遠の休息を」(実業之日本社文庫)について。
こんなあらすじ。"鶴田吉郎"は通信社の東京支社社会部に勤務し、池袋警察署の記者クラブに詰めている。たまたまコンビニ強盗現場に居合わせて犯人逮捕をスクープしたが、その際コンビニ店員の"芳賀桐江"と知り合った。そして強盗逮捕に協力して立ち去った現場で遭遇した男から、暴力団事務所の襲撃事件について訊ねられた吉郎は、調査の過程で14年前に起きた女児誘拐殺人事件の実録映像がネット配信されていたことを知った。この誘拐殺人事件の犯人は精神鑑定で無罪とされていたが...。
これ、女児誘拐殺人事件の実録映像を通じ、犯人、被害者女性、被害者の父親、犯人の母親など当時の残虐な事件が関係者の記憶とともに蘇り、さらなる事件につながっていくサスペンス小説。「ストロベリーナイト」や「ジウ」の残虐性を描いた誉田哲也さんの真骨頂とも言える書きっぷりで、徐々に狂気に呑み込まれていく様がリアルにグロテスクに描かれている。
それにしても猟奇殺人や虐殺惨殺を実写する世界って現実にもきっとあるんだろうけど、これだけは無理。映画や小説の世界にとどめて欲しいと切に思う。
cf.誉田哲也 読破 List
- 妖の華 (2003)
- アクセス (2004)
- 春を嫌いになった理由 (2005)
- 疾風ガール (2005)
- ジウI 警視庁特殊犯捜査係 (2005)
- ストロベリーナイト (2006)
- ジウII 警視庁特殊急襲部隊 (2006)
- ジウIII 新世界秩序 (2006)
- 月光 (2006)
- ソウルケイジ (2007)
- 武士道シックスティーン (2007)
- 国境事変 (2007)
- シンメトリー (2008)
- 武士道セブンティーン (2008)
- ヒトリシズカ (2008)
- ガール・ミーツ・ガール (2009)
- 武士道エイティーン (2009)
- ハング (2009)
- インビジブルレイン (2009)
- 主よ、永遠の休息を (2010)
- 世界でいちばん長い写真 (2010)
- 歌舞伎町セブン (2010)
- 感染遊戯 (2011)
- レイジ (2011)
- ドルチェ (2011)
- あなたの本 (2012)
- 誉田哲也 All Works/誉田哲也(監修) (2012)
- 痛み/貫井徳郎・福田和代・誉田哲也 (2012)
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