「月の恋人-Moon Lovers-/道尾秀介」を読んだ
ここ最近、特に読んでる道尾秀介氏さん。で、世田谷中央図書館で借りて読んでみた「月の恋人-Moon Lovers-」(新潮文庫)について。
こんなあらすじ。不甲斐ない彼氏と理不尽な職場を捨て、上海にひとり旅に出た元派遣OL"椋森弥生"は、滞在先の上海で"葉月蓮介"と出会う。蓮介は、急成長の高級インテリアメーカー「レゴリス」の若き経営者として注目される存在だった。一方、中国の家具工場の工員だった"リュウ・シュウメイ"はその美貌を買われ、レゴリスのCMモデルに選ばれたが、きっぱりと断っていた...。
全く異なる世界に住んでいるはずだった3人の男女が、上海や仕事など通じて様々な形で関わりあっていき、その姿をそれぞれ3人の視点から描いていく話。基本的には恋愛小説なんだけど、しっかりと関係者の絆が描かれていて、最後はみんなの再生の物語になっていた。
これ、月9ドラマとのコラボだったようだけど、これは小説とした楽しんだ方がいいかなって思った。ともかくやたら爽やかな1冊。道尾秀介さんってちょっと毒もあるミステリー作家かと思ってたけど、こんな1冊も書けるんだな。でも個人的には道尾さんが描く毒の入った作品の方がいい。
cf. 道尾秀介 読破 List
- 向日葵の咲かない夏 (2005)
- ソロモンの犬 (2007)
- ラットマン (2008)
- カラスの親指 by rule of CROW'S thumb (2008)
- 球体の蛇 (2009)
- 光媒の花 (2010)
- 月の恋人-Moon Lovers- (2010)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
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