「ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3/本多孝好」を読んだ
ぼちぼち読んでる本多孝好さんの作品。「ストレイヤーズ・クロニクル ACT-1」、「ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2」に続き、世田谷中央図書館で借りて読んでみた完結編の「ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3」(集英社)について。
こんなあらすじ。秘密裏の実験により、運動能力、聴力、記憶力などに、特殊な力を有するようになった"昴"、"沙耶"、"隆二"、"良介"。仲間の"亘"を人質にとられ、政治家"渡瀬浩一郎"のもとで裏の仕事をしている彼らは、世間を騒がす殺人集団の"アゲハ"が、自分たちと同じく実験体だったことを知る。アゲハは自らの運命を呪い、その誕生に関係した人物を次々と殺害しており、共通の敵である渡瀬を倒すために共闘しようと提案するが、昴は亘を思って拒否する。防衛大臣となった"大曾根"を隠れ蓑に副大臣となった渡瀬は、巨額の国家予算を使い、自衛隊を巻き込んだ恐るべき計画を始動させていた。一方で、その渡瀬によって放たれた暗殺者に昴は命を狙われた。アゲハは復讐を遂げるため、そして昴は亘を取り戻すため、それぞれ渡瀬が潜む富士の麓の軍事演習場に向かう。そこには以前とは雰囲気が変わった亘の姿があった...。
それぞれの目的を遂げるための最後の熾烈な戦いに向けて、ACT-1、ACT-2をしのぐスケールで物語が進行していったこのACT-3。この戦いのシーンはあまりに壮絶で、過去の本多孝好さん作品から想像できないシーンの連続だった。しかし、最後の12ページは淡々として、クールでどこかはかない終わり方で、まさに本多孝好さんらしいもの。未来があるのかないとかわからない感じがとてもよかった。
「残酷な宿命に抗え。希望のために戦え。」。全3巻を読み終えて、このコピーがしみました。
というわけで、本多孝好さんの本も「真夜中の五分前 side-A」と「真夜中の五分前 side-B」を残してほぼ読了。この2冊もぼちぼち読んでいこう。
cf. 本多孝好 読破 List
- MISSING (1999)
- ALONE TOGETHER (2000)
- MOMENT (2002)
- I LOVE YOU/伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司・中田永一・中村航・本多孝好 (2005/2007)
- Fine Days (2006)
- 正義のミカタ I'm a loser (2007)
- チェーン・ポイズン (2008)
- WILL (2009)
- at Home (2010)
- ストレイヤーズ・クロニクル ACT-1 (2012)
- ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2 (2012)
- ストレイヤーズ・クロニクル ACT-3 (2013)
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