「イナイxイナイ PEEKABOO/森博嗣」を読んだ
桜新町Tsutayaを徘徊中、完全に装丁にひかれて買ってしまった森博嗣さんの「イナイxイナイ PEEKABOO」(講談社文庫)。ちょっと書いてみます。
こんな話。由緒正しき旧家の広大な屋敷"佐竹家"に住む双子の姉"千鶴"が、美術鑑定を生業とする椙田事務所にやってきて、行方不明の兄"鎮夫"を探して欲しいという捜査依頼を残して帰って行った。その屋敷には人知れず地下牢が存在し、長年の間その家の長男が監禁されていたと千鶴はいう。そこで、椙田の助手"小川令子"と事務所でぷらぷらしていた"真鍋瞬市"が調査に向かうことに...。
行方知れない兄、めちゃめちゃ美しい容姿の双子の姉妹、後妻、いろんな人脈からからんでくる探偵"鷹知裕一郎"...まるで周囲から時間が消えたような屋敷を舞台起こった血なまぐさい殺人事件を描いたこの小説。旧家に漂う過去からの不気味な因習と謎を解くために、椙田事務所の2人が活躍する推理小説に仕上がっている。文章の構成自体はとてもシンプルで、ドロドロしつつも淡々と物語が進んでいてとても読みやすい。特にウィットにとんだ会話はなかなかよかった。
今回初めて森博嗣さんの作品を読んだんだけど、「S&Mシリーズ」、「Vシリーズ」、「Gシリーズ」と続く「Xシリーズ」の第一作。この「イナイxイナイ PEEKABOO」の他に、「キラレxキラレ Cutthroat」と「タカイxタカイ Crucifixion」がある。ジワジワと読んでいきたい作家のひとり。
cf. 森博嗣 読破 List
- イナイxイナイ PEEKABOO (2007)
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