「The Killing Fields/キリング・フィールド」を観た
1985年日本での公開当時、映画館まで観に行った「The Killing Fields/キリング・フィールド」(1984/Cinema)。28年ぶりにひさびさに観てみた。
こんなあらすじ。アメリカ人ジャーナリストのSydney Schanberg(Sam Waterston)と現地カンボジア人の新聞記者兼通訳のDith Pran(Haing S. Ngor)はカンボジア内戦を取材していたが、内戦はポル・ポト率いる"クメール・ルージュ"が優勢となり、アメリカ軍は撤退を開始し出した。SydneyはPran家族をアメリカに亡命させようとするが、Pranは仕事への使命感から妻子のみをアメリカに逃がし、自分はカンボジアに残ることを決意し、SydneyとPranは取材活動を続けていく。やがて、カンボジアは"クメール・ルージュ"に支配され、Sydneyたちはフランス大使館に避難するが、外国人パスポートを持たないPranは大使館を出ることになり、"クメール・ルージュ"が支配する集団農場へと移送されてしまう...。
これ、New York Times誌の記者としてカンボジア内戦を取材し、後にピューリッツァー賞を受賞したSydney Schanbergの体験に基づく実話を映画化したもの。あらためて今回観て、心に響きまくったシーンは2つ。まずは仏大使館を退去させられたPranと別れるシーン。このSydneyらはアメリカに帰るのだが、そこで映っていたのはNYCのツインタワーだった。この映画撮影当時、ツインタワーは平和と繁栄の象徴として撮られていたと思けど、まさかその20年後に中東テロの犠牲になるとは誰も思わなかっただろう。ずっと続いている負の連鎖が痛ましかった。
もう1つは、クメール・ルージュの集団農場を逃亡したPranが、大量の白骨化した人の死体であふれる泥の中に落ちるシーン。これはもうほんとうに地獄が描かれていた。
最後にJohn Lennonの"Imagine"が流れるけど、あまりに重すぎて、この歌に希望は見いだせなかった。今週もケニアでテロが起きた。世界は全然平和になっていないことを再確認した映画だった。
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