「ガソリン生活/伊坂幸太郎」を読んだ
ずっとハマって読んできてる作家のひとり伊坂幸太郎さん。今年2013年3月に刊行された「ガソリン生活」(朝日新聞出版)を世田谷中央図書館に予約してやっと順番がまわってきた。
こんなあらすじ。望月家の長男で大学生の"良夫"は愛車のデミオを運転中に、突然にデミオに乗ってきた女優の"翠"を乗せることになったが、その翌日、翠はトンネルで事故死してしまう。良夫とその弟で大人びた小学5年生の"亨"は、パパラッチとして翠を追いかけ回していた芸能記者"玉田"と知り合い、本当に事故だったのか?と事件に首を突っ込み始める...。
これ、緑デミと呼ばれる車の緑色のデミオが物語の語り手で、町を走る車どうしは会話ができるけどその会話は人間には聞こえず、しかも車たちは人間の会話を聞くことはできるという不思議な設定。その中でパパラッチな芸能記者がでてきたり、不倫の噂がでてきたり、脅迫されたりいじめられたり、死体遺棄事件や強盗事件が起きたりと、いろんなできごとが最後には見事に1つにはまっていくというもの。それを車の視点で見ていくので、普通とは違う新鮮な感覚で読むことができた。
話自体はハートフルで最後は暖かい家族小説なんだけど、正直、人間たちの会話と車たちの会話が同時進行で進み、さらに冗長なところもあって、ちょっと読むのに時間がかかった。とりあえず伊坂幸太郎ワールド、ずっと満喫中。
cf. 伊坂幸太郎 読破 List
- オーデュボンの祈り (2000)
- ラッシュライフ (2002)
- 陽気なギャングが地球を回す (2003)
- 重力ピエロ (2003)
- アヒルと鴨のコインロッカー (2003)
- チルドレン (2004)
- グラスホッパー (2004)
- 死神の精度 (2005)
- I LOVE YOU/伊坂幸太郎・石田衣良・市川拓司・中田永一・中村航・本多孝好 (2005)
- 魔王 (2005)
- 魔王(文庫) (2005)
- 砂漠 (2005)
- 終末のフール (2006)
- 陽気なギャングの日常と襲撃 (2006)
- フィッシュストーリー (2007)
- 絆のはなし/伊坂幸太郎x斉藤和義 (2007)
- ゴールデンスランバー (2007)
- 実験4号 -後藤を待ちながら (2008)
- Re-born はじまりの一歩/伊坂幸太郎・瀬尾まいこ・豊島ミホ・中島京子・平山瑞穂・福田栄一・宮下奈都 (2008)
- モダンタイムス (2008)
- あるキング (2009)
- SOSの猿 (2009)
- オー!ファーザー (2010)
- バイバイ、ブラックバード (2010)
- 『バイバイ、ブラックバード』をより楽しむために ポスタル・ノベル編 (2010)
- マリアビートル (2010)
- 文藝別冊 総特集 伊坂幸太郎 (2010)
- 3652-伊坂幸太郎エッセイ集- (2010)
- 仙台ぐらし (2012)
- PK (2012)
- Happy Box/伊坂幸太郎・山本幸久・中山智幸・真梨幸子・小路幸也 (2012)
- あの日、君と Boys/ナツイチ制作委員会(編)・伊坂幸太郎(著)・井上荒野(著)・奥田英朗(著)・佐川光晴(著)・中村航(著)・西加奈子(著)・柳広司(著)・山本幸久(著) (2012)
- 夜の国のクーパー (2012)
- しあわせなミステリー/伊坂幸太郎・中山七里・柚月裕子・吉川英梨 (2012)
- 最後の恋 MEN'S -つまり、自分史上最高の恋。-/朝井リョウ・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・越谷オサム・白石一文・橋本紡 (2012)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 残り全部バケーション (2012)
- ガソリン生活 (2013)
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