« 「SONICMANIA 2013/SUMMER SONIC 2013」(WOWOW)を観た | Main | 「独占生中継! サザンオールスターズ SUPER SUMMER LIVE 2013 "灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!"」(WOWOW)を観た »

Wednesday, October 16, 2013

「花と流れ星/道尾秀介」を読んだ

Shusukemichio_hanatonagareboshi ここ最近、ガンガン読んでる道尾秀介氏さん。品川駅の本屋で買って読んでみた「花と流れ星」(幻冬舎文庫)について。
 この「花と流れ星」は、「背の眼」「骸の爪」に続く真備シリーズの第3弾。死んだ妻に会いたくて真備霊現象探求所を構え、心霊現象を探求している"真備庄介"、真備の事務所で助手をしている"北見凛"、真備の友人で売れないホラー作家"道尾秀介"の3人を描いたこのシリーズ。「花と流れ星」には5つの短編が収録されているんだけどそれぞれこんなあらすじ。
 ・「流れ星のつくり方」:
 海辺の宿に旅行にきた真備、凛、道尾の3人。星空の下ひとり散歩に出た凛に、民家の窓越しに謎めいた少年が「流れ星のつくり方、教えてあげようか」と声をかけてきた。そこで少年は、友達の両親が密室状態となった自宅で殺され、その犯人は家から消えてしまったがどうやって逃げたのかという問題を出してきた...。
 ・「モルグ街の奇術」:
 真備の行きつけのバーで飲んでいた道尾と真備に、霊現象の存在を公言しているのは我慢ならないとマジシャンを名乗る男が、自分の右手を失った際の真相を見破られるかと挑戦してきた。男が右手を失ったのはとある小屋の中だったが、小屋の外には目撃者がいて、小屋の中には切断されたはずの右腕はなかった。男の右腕はいったいどこへ行ったのか...。
 ・「オディ&デコ」:
 小学生の女の子が真備の元を訪れ、自分の不注意で捨てられた子猫をマンションのごみ捨て場に残したため、カラスに殺されてしまい、その子猫の幽霊が携帯の動画に映っているという相談を受けた。大風邪で動けない真備はこの件の調査を、凛と道尾に依頼した...。
 ・「箱の中の隼」:
 真備は来月発行の本の修正に追われ、凛は明日の確定申告提出期限のため忙しい中、道尾が真備の事務所にやってきた。そこへ美人の面会者が現れ、真備にそそのかされ、ニセのの真備になりすました道尾は、宗教法人の教団本部に連れていかれた...。
 ・「花と氷」:
 薪岡という老人が真備の事務所にやってきて、自分の不注意で死んでしまった孫娘にどうしても謝罪がしたいと言った。薪岡は死んだあの子に謝る方法か、私を殺してもらう方法を教えてくださいと念願されてしまう...。

 どの話も超常現象というよりも、純粋なミステリーや推理小説というもの。しかもどれも人の後悔とか罪悪感とか暗い部分を描き、物哀しい余韻が残るものだった。で、個人的に特によかったのは「オディ&デコ」。少女の中にある妬みや残酷な部分が描かれ、節分のトリックなどはなかなかのものだった。
 真備シリーズと知らずに読んでしまったこの「花と流れ星」。今度、「背の眼」と「骸の爪」も読んでみよう思う。

cf. 道尾秀介 読破 List
- 向日葵の咲かない夏 (2005)
- 片眼の猿 -One-eyed monkeys- (2007)
- ソロモンの犬 (2007)
- ラットマン (2008)
- カラスの親指 by rule of CROW'S thumb (2008)
- 鬼の跫音 (2009)
- 花と流れ星 (2009)
- 球体の蛇 (2009)
- 光媒の花 (2010)
- 月の恋人-Moon Lovers- (2010)
- 月と蟹 (2010)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- (2012)
- ノエル-a story of stories- (2012)
- 笑うハーレキン (2013)

|

« 「SONICMANIA 2013/SUMMER SONIC 2013」(WOWOW)を観た | Main | 「独占生中継! サザンオールスターズ SUPER SUMMER LIVE 2013 "灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!"」(WOWOW)を観た »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「花と流れ星/道尾秀介」を読んだ:

« 「SONICMANIA 2013/SUMMER SONIC 2013」(WOWOW)を観た | Main | 「独占生中継! サザンオールスターズ SUPER SUMMER LIVE 2013 "灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!"」(WOWOW)を観た »