「朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away/森博嗣」を読んだ
Mtzk君に借りてボチボチ読んでる森博嗣さん。今回もVシリーズの中から「朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away」(講談社ノベルス)について。
このVシリーズと呼ばれる推理系小説、自称科学者の"瀬在丸紅子"、私立探偵で便利屋の"保呂草潤平"、医学部生の"小鳥遊練無"、女子大生の"香具山紫子"の4人が推理解決していくというもの。
こんなあらすじ。土井超音波研究所の地下には絶対に出入りが不可能な完全密室の地下室があり、そこで奇妙な状態の死体が発見された。その数日前、"瀬在丸紅子"は、土井超音波研究所関係者の数学者"小田原博士"に促され、"周防"という大学教授を訪ねていた。そこで彼女は密室の宇宙船内で乗組員全員が殺害されていたという荒唐無稽な話を聞いた...。
今回のVシリーズ、「六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists」の続編にあたるもので、地下密室と宇宙密室の秘密を暴くというスケール感のデカい話。特に地下密室のトリックはまさに"理系"なネタ。こんなトリックはまさに理系な人ではないと思いつかないだろう。そんな中でも、4人の生い立ちがわかりつつもあり、今作でも"小鳥遊練無"の子供時代も触れられていて、なかなか面白い。
で、今作の中での「生きているうちはね、抽象的に越したことはないの。なにも知らない方が安心ってもの」っていう言葉は深いなぁって思った。というわけでこれからもぼちぼち読んでいきたいと思います。
cf. 森博嗣 読破 List
- 夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show (2000)
- 魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge (2000)
- 恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits (2001)
- 朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away (2002)
- イナイxイナイ PEEKABOO (2007)
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