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Friday, December 20, 2013

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年/村上春樹」を読んだ

Harukimurakami_shikisaiwomotanai 「1Q84」以来ひさびさに読んだ村上春樹さんの長編小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(文藝春秋)。予約した世田谷中央図書館でやっと借りれて読んでみた。
 こんなあらすじ。駅を設計する仕事に携わる"多崎つくる"は、旅行会社で働く年上の"木元沙羅"と交際中だったが、なかなか関係は進展しない。その原因として沙羅は、5人のグループだった高校時代の4人の友人から理由も聞かされず、突然絶交されたことに対するわだかまりがあるのではいかと考えていた。そこで沙羅はつくるに、当時の友人達に会って直接話をすすれば、心に残っているわだかまりが消えていくのでは話す。そしてつくるは、名古屋とフィンランドに住む友人達のもとを1人ずつ訪ね、絶交の真意を知り、沙羅との関係を進展させようと決意した...。
 これ、自分探しの旅の描いた話。過去を振り返り、今につながり、将来がみえてくることを描いていき、行き詰った今を打開していく話なんだけど、ラストが明確に語られず、読み手にゆだねるところにビックリした。つくるが沙羅に受け入れられたのかとか、灰田はその後どうなったのかなど、このあたりが消化不良で終わってしまった。たぶん最後はおまえが考えろということなんだけど、その余韻が良くも悪くもひっかった。
 ともかくつくるをはじめ、登場人物達に感情移入しつつ、集中して読んでたんでイッキに読めた。なんだかんだで楽しめました。

cf. 村上春樹 読破 List
- 風の歌を聴け (1979)
- 中国行きのスロウ・ボート (1980)
- カンガルー日和 (1981)
- 象工場のハッピーエンド/村上春樹・安西水丸 (1983)
- 蛍・納屋を焼く・その他の短編 (1984)
- 回転木馬のデッド・ヒート (1985)
- 羊男のクリスマス/村上春樹・佐々木マキ (1985)
- パン屋再襲撃 (1986)
- レキシントンの幽霊 (1986)
- ランゲルハンス島の午後/村上春樹・安西水丸 (1986)
- ノルウェイの森 (1987)
- TVピープル (1990)
- 雨天炎天-ギリシャ・トルコ辺境紀行- (1990)
- もし僕らのことばがウィスキーであったなら (1997)
- ふわふわ/村上春樹・安西水丸 (1998)
- Mr.and Mrs.Baby and Other Stories-犬の人生/Mark Strand-マーク・ストランド (1998)
- 神の子供たちはみな踊る (1999-2000)
- 海辺のカフカ (2002)
- アフターダーク (2004)
- 東京奇譚集 (2005)
- ふしぎな図書館/村上春樹・佐々木マキ (2005)
- 走ることについて語るときに僕の語ること (2007)
- 1Q84 a novel BOOK 1<4月-6月> (2009)
- 1Q84 a novel BOOK 2<7月-9月> (2009)
- 1Q84 a novel BOOK 3<10月-12月> (2010)
- ねむり (2010)
- 村上春樹 雑文集 (2011)
- おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2/村上春樹・大橋歩 (2011)
- サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3/村上春樹・大橋歩 (2012)
- 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (2013)
- 恋しくて-TEN SELECTED LOVE STORIES-/村上春樹(編訳) (2013)

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