「雀蜂/貴志祐介」を読んだ
たみに読みたくなる貴志祐介さんのホラー小説。今回は世田谷中央図書館で借りて読んでみた「雀蜂」(角川ホラー文庫)について。
こんなあらすじ。11月下旬の八ヶ岳が舞台。八ヶ岳の山荘で目醒めた小説家の安斎が見たものは、次々と襲ってくるスズメバチの大群だった。昔ハチに刺された安斎はもう一度刺されると命の保証はないという状況だった。外は吹雪で逃げられず、電話などの通信機器はつながらない。さらに一緒にいた妻は忽然と姿を消していた。そして、安斎とハチとの壮絶な死闘が始まった...。
これ、大量のスズメバチに襲われるというノンストップなサバイバルホラー。しかも仕組んだ犯人がわからないというミステリーな要素もある。ブーンと低くうなる蜂の羽音に臨場感が伝わってくる。ただし、小説家安斎の思考はどこか抜けているし、この物語のオチは正直微妙。分身(ダブル)というドッペルゲンガーの存在がキーになっていくんだけど、蜂に襲われるというスリル感とのギャップにある意味ビックリした。
うーん、やっぱりホラーはヒト系のほうがいい。ちょっと微妙な1冊でした。
cf. 貴志祐介 読破 List
- 天使の囀り (1998)
- 悪の教典 (2010)
- 鍵のかかった部屋 (2011)
- 雀蜂 (2013)
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