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Monday, February 17, 2014

「夏のレプリカ Replaceable Summer/森博嗣」を読んだ

Hiroshimori_natsunoreplica Mtzk君に借りてボチボチ読んでる森博嗣さん。今回はS&Mシリーズの中から「夏のレプリカ Replaceable Summer」(講談社ノベルス)について。
 このS&Mシリーズ、国立N大学建築学科の助教授で探偵役である"犀川創平"とその学生である"西之園萌絵"のイニシャル"S"と"M"に由来する推理小説。西之園萌絵が巻き込まれたり、首をつっこんだ事件を、犀川創平がやむを得ず解決していくというもの。で、この「夏のレプリカ Replaceable Summer」は、同時期に発生した殺人事件を扱った「幻惑の死と使途 Illusion Acts Like Magic」と対になっていて、事件は偶数章だけで語られている。
 こんなあらすじ。"西之園萌絵"の友人のT大学大学院生"簑沢杜萌"が、2年ぶりに那古野市の実家に帰省した。実家には家族の姿が見えず、3階にいるはずの詩人の兄"簑沢素生"への挨拶も後回しにしてしまったが、その翌朝、杜萌は奇妙な仮面を付けた男に拉致されてしまう。そして、長野県駒ヶ根の別荘に捕らわれていた家族と合流した杜萌だったが、両親達を見張っていたはずの犯人2人は死んでおり、杜萌と一緒にいた仮面の犯人も逃走してしまう...。
 これ、豪邸を舞台にした拉致事件をきっかけに、封印された過去真実が明らかになっていくミステリー小説。眩い光や朦朧とする意識や夏の日に起こった事件に隠された過去をベースに、特に"西之園萌絵"が真相に気づくシーンがとてもよく描かれていて、どこか懐かしい気持ちになったり、哀しい気持ちになったりする小説だった。
 量的にも多い長編小説で、読み込むにはなかなかパワーがいるけど、簡単に読むのをやめられない。ジワジワと作家・森博嗣にハマってきました。

cf. 森博嗣 読破 List
- 夏のレプリカ Replaceable Summer (1998)
- 夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show (2000)
- 魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge (2000)
- 恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits (2001)
- 朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away (2002)
- イナイxイナイ PEEKABOO (2007)

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