「ケーフェイ/佐山聡」を読んだ
Hrdさんにお借りした佐山聡さんの「ケーフェイ」(新装版)(ナユタ出版会)。ちょっと読んでみた。
これ、1985年に佐山聡が書いたプロレス界の暴露本「ケーフェイ」の新装版。佐山聡の格闘技に対する哲学や思いをベースに、当時の新日本プロレスの内情などが暴露されている。
道場では格闘技の練習が行われているが試合ではそれが生かせないこと、プロレスは客のリクエストに応えた勧善懲悪のエンタテインメントであること、ロープに振られた時は自らの意思で走っていること、多く技は相手との暗黙の了解がなければ絶対にかからないものということなどなど、プロレスの実態と疑問について真摯に語っている。
これを読むと、生き恥と思っていた新日のタイガーマスクというスーパースターの座を捨てて、シューティングという新しい格闘技の道を選んだのがよくわかる。当時は暴露本という位置づけだったかもしれないけど、今読むとシューティングという競技の思想がわかる本だと思った。あれから30年ほどたったけど、なんか感慨深い1冊だった。
cf. 佐山聡 読破 List
- ケーフェイ(新装版) (1990)
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