「追想五断章/米澤穂信」を読んだ
じわじわと読んでいる米澤穂信さん。桜新町Tsutayaで買って読んでみた「追想五断章」(集英社文庫)。ちょっと書いてみる。
こんなあらすじ。伯父の古本屋"菅生書店"に居候のアルバイトをしていた大学生"菅生芳光"は、ある日、店に来た女性"北里可南子"から、彼女の父が生前に書いたという5つの小説を探して欲しいという依頼を受けた。この5つの小説は"リドル・ストーリー"で、結末が伏せられた小説だった。大学への復学のため、その報酬にひかれ依頼を受けた芳光は、調査を続けるうちに22年前に起こった未解決事件"アントワープの銃声"の存在を知る...。
故人が残した結末のない5つの小説を探していくうちに、とある過去の事件の謎が明らかになっていき、その小説に託された作者の思いが判明して行くというミステリー。小説の作者"叶黒白"こと北里参吾の自尊心の高さや苦悩、娘を思う気持ち、妻の愛などがわかっていき、すべてがつながったときの満足感と一抹の寂しさとホロにがさを堪能することができた。
それにしても米澤穂信さんって緻密で濃厚な話を書くのがうまい。ジワジワとハマってきました。
cf. 米澤穂信 読破 List
- ボトルネック (2006)
- インシテミル (2007)
- 儚い羊たちの祝宴 (2008)
- 追想五断章 (2009)
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