「銀行仕置人/池井戸潤」を読んだ
今年は集中的に読んでいる作家のひとり池井戸潤さん。今回は世田谷中央図書館で借りて読んでみた「銀行仕置人」(双葉文庫)について。
こんな話。500億円もの巨額融資が焦げ付き、融資窓口だった関東シティ銀行の"黒部"はその責任を負わされ、通称"座敷牢"と呼ばれる人事部付となり、名簿整理という閑職にやらされることになってしまう。そんなエリートコースから外された黒岩は、やがて自分を罠に嵌めた一派の存在とその陰謀に気付く...。
これ、私腹を肥やす銀行幹部とそれにへつらう銀行組織の罠にはめられた銀行マンの復讐を描いた企業犯罪小説。おのれの私腹を肥やし銀行を腐敗させる幹部や癒着した取引会社の社長、急成長したメガバンクに陰で糸を引く闇金融など絡みまくり、彼らの組み立てた罠や不正を暴いていく。ともかく弱者が強者を追い詰めていくテンポの良い流れにグイグイと引き込まれていった。
それにしても企業の不正に立ち向かう主人公の話はどこか身につまされる。池井戸潤さん、結構ハマってきました。
cf. 池井戸潤 読破 List
- 架空通貨 (2003)
- 株価暴落 (2004)
- 銀行仕置人 (2005)
- 鉄の骨 (2009)
- 民王 (2010)
- 下町ロケット (2010)
- ようこそ、わが家へ (2013)
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