「タモリ論/樋口毅宏」を読んだ
ちょいちょい読んでい樋口毅宏さん。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「タモリ論」(新潮新書)について。
これ、タモリに対する思いをデビュー作「さらば雑司ヶ谷」で綴った樋口毅宏が、彼の中に埋蔵されていたタモリに対するうんちくネタを使いまくり、タモリとはなにかを問い詰めた評論文。樋口毅宏の心に残っている「笑っていいとも!」名場面とか、タモリと並び"BIG3"といわビートたけし、明石家さんまとの比較など、タモリのことにそんなに関心がなかった自分でも結構ハマって、イッキに読んでしまった。
中でも「笑っていいとも!」には特にページを割いていて、自分も観たこともある岡村靖幸、有吉佐和子の回とかは懐かしかったし、また「笑っていいとも!」を日本に生まれ育った人にとってのホームタウンと称し、別に見たくないときはチャンネルを変え、でもいつもやってて、いつでも戻ってこれる安心感を書かれていた。ほんとそうだと思った。この2014/3/31に終焉を迎えた「笑っていいとも!」を予言するようなコメントをすでに書かれているところが凄い。
そしてこの本を読んで自分の中のタモリ観が変わったのは、タモリを世に出した赤塚富士夫の葬儀でタモリが詠んだ弔辞のこと。最後の「赤塚先生、本当にありがとうございました。ありがとうございました。私も、あなたの数多くの作品のひとつです。合掌。」は、なんかジーンとしてしまった。
この本を読んで、また樋口毅宏さんへの敗北感と嫉妬感がつのりました...。
cf. 樋口毅宏 読破 List
- さらば雑司ヶ谷 (2009)
- 民宿雪国 (2010)
- 雑司ヶ谷R.I.P. (2011)
- 二十五の瞳 (2012)
- ルック・バック・イン・アンガー (2012)
- タモリ論 (2013)
- 甘い復讐 (2014)
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