「龍神の雨/道尾秀介」を読んだ
ここ最近集中的に読んでる道尾秀介さん。三茶Tsutayaで買って読んでみた「龍神の雨」(新潮文庫)について。
こんなあらすじ。兄"添木田蓮"と妹の"添木田楓"は事故で母を失い、再婚したばかりでひきこもりの継父と3人で暮らしていた。そんな中、妹・楓の告白を聞き、兄の蓮は継父の殺害計画を立てた。一方、"溝田辰也"と"溝田圭介"の兄弟は海水浴で母を亡くし、その後病気で父を亡くし、再婚したばかりの若い継母と暮らしていた。その弟・圭介は、母が死んだのは自分のせいだと自分を責めながら弟は生きてきた...。
これ、両親を失い継親と暮らすという運命を背負った2つの家族・兄妹の物語。良かれと思ってついた嘘や、誤解や、相手を思う優しい愛情がうまく作用せず、それが悲しい出来事につながってしまう話。ここでこう動けばこんなことにはならないのにと、読んでるこっちもハラハラしたり、イライラしたり...この小説に完全に引き込まれてしまった。
龍にまつわる伝説のからませ方、まどろっこしいほど登場人物の描写のうまさ、さすが道尾秀介さんだと思った1冊だった。
cf. 道尾秀介 読破 List
- 向日葵の咲かない夏 (2005)
- シャドウ (2006)
- 片眼の猿 -One-eyed monkeys- (2007)
- ソロモンの犬 (2007)
- ラットマン (2008)
- カラスの親指 by rule of CROW'S thumb (2008)
- 鬼の跫音 (2009)
- 龍神の雨 (2009)
- 花と流れ星 (2009)
- 球体の蛇 (2009)
- 光媒の花 (2010)
- 月の恋人-Moon Lovers- (2010)
- 月と蟹 (2010)
- カササギたちの四季 (2011)
- 短編工場/浅田次郎・伊坂幸太郎・石田衣良・荻原浩・奥田英朗・乙一・熊谷達也・桜木紫乃・桜庭一樹・道尾秀介・宮部みゆき・村山由佳 (2012)
- 水の柩 (2011)
- 光 (2012)
- ノエル-a story of stories- (2012)
- 笑うハーレキン (2013)
- 鏡の花 (2013)
- 貘の檻 (2014)
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