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Monday, January 19, 2015

「パラドックス13/東野圭吾」を読んだ

Keigohigashino_paradox13 ちょいちょい読んでる東野圭吾さん。世田谷中央図書館で借りて読んでみた「パラドックス13」(講談社文庫)について。
 こんなあらすじ。3月13日13時13分13秒、地球に"P-13"と呼ばれる現象が発生することへの対策が、政府間で極秘に進められていた。具体的にどのような現象が発生し、どういう影響を受けるのかつかめないため、関係各署にはその時間だけ危険な作業を中断し、危険な場所から離れるよう通達だけされた。しかし、国民には混乱が起きないよう、この情報自体が極秘事項として決して公開されなかった。所轄刑事の"久我冬樹"は、警視庁の管理官である兄"誠哉"とともに強盗犯の逮捕に取りかかっていたが、冬樹のミスにより誠哉が犯行グループに撃たれてしまう。冬樹もまた犯人の撃った弾を受け、意識を取り戻すが、東京の街には誰もいなくなっていた...。
 これ、何が起こるか論理数学的に予測不可能の中、崩壊した東京を舞台に歪んだ時空のパラレルワールドでいかに生き残るかを描いた過酷なサバイバルSF小説。地震、大雨や津波といった天変地異と異常気象、腐っていく食べ物、降りかかる疫病など荒廃した東京を彷徨う人々、そんな極限状態の中で子孫繁栄、自殺か安楽死か、この世界での常識や善悪や正義はなんなのかが問われていく。正直なんかの映画で観たような内容なんだけど、それでも圧倒的な映像が浮かんでくるのは、さすが東野圭吾さんという感じだった。
 今まで読んだ東野作品とは異なる印象だったけど、これはこれでありだと思います。

cf. 東野圭吾 読破 List
- ブルータスの心臓 (1989)
- 回廊亭殺人事件 (1991)
- 美しき凶器 (1992)
- 分身 (1993)
- パラレルワールド・ラブストーリー (1995)
- 悪意 (1996)
- 秘密 (1998)
- 白夜行 (1999)
- 予知夢 (2000)
- 嘘をもうひとつだけ (2000)
- レイクサイド (2002)
- 時生 (2002)
- 幻夜 (2004)
- さまよう刃 (2004)
- 容疑者Xの献身 (2005)
- 赤い指 (2006)
- 流星の絆 (2008)
- パラドックス13 (2009)
- カッコウの卵は誰のもの (2010)
- プラチナデータ (2010)
- 白銀ジャック (2010)
- 麒麟の翼 (2011)
- 真夏の方程式 (2011)
- マスカレード・ホテル (2011)
- 虚像の道化師 ガリレオ7 (2012)
- ナミヤ雑貨店の奇蹟 (2012)
- 夢幻花 (2013)
- 疾風ロンド (2013)

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