「エイジ/重松清」を読んだ
もう何年もずーっと読んでる重松清さん。三茶Tsutayaで買って読んでみた「エイジ」(新潮文庫)について。
こんなあらすじ。東京郊外にある桜ヶ丘ニュータウンにある中学に、中2のエイジは通っていた。その夏、このニュータウンで連続通り魔事件が発生していた。襲われた女性が流産してしまうなど、犯行は次第にエスカレートしていったが、ついに捕まった犯人は、エイジの同級生だった...。
同級生が犯人だった連続通り魔事件を契機に、いわゆる中2病にかかる多感な年頃を描いた作品。友達が突然不良になったり、女子たちを意識しだしたり、部活で挫折したり、シカトしたりされたり、声が変わったり、背が伸びたり...そんなことを経験しては、自分でも理解できない衝動や不安にかられ、それらで頭の中が飽和してしまう。コントロールできない葛藤や苦悩に戸惑い、悩みまくる。いやー自分もこんな感じだったと、ひきつけられました。
後書きで重松さん自身が「ナイフ」といっしょに並べたかったというのもよくわかる。ほんと多感な子供たちを描かせたら、重松さんに敵う人はなかなかいないと思います。
cf. 重松清 読破 List
- 舞姫通信 (1995)
- 見張り塔からずっと (1995)
- ナイフ (1997)
- 定年ゴジラ (1998)
- エイジ (1999)
- カカシの夏休み (2000)
- ビタミンF (2000)
- リビング (2000)
- 口笛吹いて (2001)
- 流星ワゴン (2002)
- きよしこ (2002)
- 熱球 (2002)
- 疾走 (2003)
- 送り火 (2003)
- 卒業 (2004)
- いとしのヒナゴン (2004)
- みんなのなやみ (2004)
- その日のまえに (2005)
- きみの友だち (2005)
- 小学五年生 (2007)
- カシオペアの丘で (2007)
- くちぶえ番長 (2007)
- 青い鳥 (2007)
- ブルーベリー (2008)
- せんせい。 (2008)
- みぞれ (2008)
- とんび (2008)
- 季節風 冬 (2008)
- あの歌がきこえる (2009)
- 再会 (2009)
- 十字架 (2009)
- ポニーテール (2011)
- ロング・ロング・アゴー <「再会」改題> (2012)
- きみの町で/重松清・ミロコマチコ (2013)
- 星のかけら (2013)
- みんなのうた (2013)
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