「夜の床屋/沢村浩輔」を読んだ
三茶Tsutayaを徘徊している際、平積みイチ押しだった沢村浩輔さんの「夜の床屋」(創元推理文庫)。せっかくなんで読んでみた。
こんなあらすじ。夜中、慣れない山道に迷った大学生の"佐倉"と"高瀬"は、やむをえず無人駅で一泊することになった。その深夜、高瀬は閉まっていたはずの駅前の一軒の理髪店に明かりがともっていることに気づいた。「こんな夜中に営業しているのか?」と不思議に思った2人は、理容店に入って店主に事情を聞き、洗髪をしてもらうことになった...。
この表題作「夜の床屋」に加え、イタリアに留学することになった同級生が寝ている間に絨毯を盗まれた話とか、小学生と廃屋にドッペルゲンガーを探しに行く話とか、全部で7編が収められた連作短編集。一つ一つの話はそれなりに引き込まれるんだけど、最後の最後に話がすべてつながる作風は見事だったし、なんとなく裏切られた余韻もよかった。しかも事件でありミステリーである話たちが、いい感じのファンタジーで包まれているのもよかったと思う。
それにしてもこの作品が沢村浩輔さんのデビュー作というのは正直びっくり。よかったと思います。
cf. 沢村浩輔 読破 List
- 夜の床屋 (2014)
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